ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

AQUA

2014.04.15 by てるりん♪

AQUA82.AQUA
シナリオ:ポチくん、砥石大樹、甲二(サイドストーリー)
原画:秋月つかさ、腹ペ娘(SD、4コマ)
背景:920-K、サトルンルン、Cura、七瀬雄二、安田大輔
彩色:Cura、アサシロ、サトルンルン、むかいきよはる、七瀬雄二、宇佐美和美(補助)
楽曲:TINKERBELL SOUND LABEL(神凪琉榎、Una)
 

 

<ストーリー>
舞台は2056年。パソコンに代わる、質量をもったホログラムを作り出すことができる空間型コンピュータ「AQUA(アクア)」が人々の生活に根付いている近未来の世界。AQUAシステム開発企業であるECReD(イークリッド)を擁する科学技術都市となった月ヶ浜に、主人公の鳴海颯太は母親の智恵とともに幼い頃暮らしていたこの街に戻ってくる。柊木なずな、南凛や月代奈々璃といったクラスメイト達。そして事故で死んだものと思っていた幼なじみ野々宮千紗との再会。 こうして、颯太の新しい日常が始まる。

テーマ度数

pikautu
pikanaki
3 2

欝…爽やかな雰囲気ですが、どのシナリオも重い展開が多いです。
泣…泣きゲーとしてかなり意識されて製作されている事が伝わります。自分は合いませんでした。

 (基本ネタバレありです)

シナリオ(35点)
テーマ

マクロ的に『生と死』。
ミクロ的に発達した情報社会における、『喪失と獲得』。
便利になった事による他人との距離を注視した『家族・絆』が作品の1つのテーマです。

複雑なテーマが絡み合ったヒューマンドラマで、『泣き』を意識して作られたシナリオゲーです。

攻略順は推奨有り。
奈々璃→凛→千紗 です。

丁度攻略したいキャラで進めたら上手く噛み合いました。

感想

一言で言うと、壮大なハッタリ。
この言葉が思い浮かびました…w

世界観の鮮明さ、ビジュアル、音楽、どれも非常にマッチした作風で好感触。
更にシナリオがヒロインの存命に関わる、死生観が背景に絡んでおり、一昔の泣きゲーにあったやや古風な内容です。

如何にも泣いて下さいとストレートな演出。
感情移入できない主人公の言動(主に台詞や回想)、要所でのテンポの悪さ…粗さが目立つ内容なんですが…、作品を包み込むシステム面(BGMやビジュアル)が巧みに演出されているので、大袈裟で粗い内容でもついつい感動してしまうような感じになってしまう、、、壮大なハッタリにしてやられた感じがする作品。

特に泣き所における冗長さは萎えます、これが致命的です。全体的にテンポがの悪さも拍車を掛けてます。

ただ、力作なのは間違いありません。デリケートなテーマに挑み、作品の世界観も十分に味わえますし、シナリオも粗さが目立つも演出が上手いので泣きゲーとして機能しています。

個人としては、既に出ている作品、今後出る作品に対しても期待できる処女作品だと思えました。

共通(WIND)

主人公達6人の友情を紡ぐ事が中心となってます。

なずなが居候したり、奈々璃が覚醒したりと要所に伏線を散りばめながら、各ヒロインが持つ背景に触れられています。

唐突に凛が暴走して奈々璃に八つ当たりしたりて、仲直りしたりと妙なところで無理やり友情シーンを演出したりと、所々にあざとさが見受けたれた。

9話の色めく季節の女性陣の会話など、青春色が強い内容になっている共通ですが、ギャグ的な要素は薄味な為、全体的に見ると平坦な感じで面白味がありません。

出会い、徐々に仲間内で打ち明け仲間意識を強くさせる点は、個別における『絆』を描く為の演出ではあるんですが…個別に入ると問題定義を割りとあっさりと解決させたり(都合的)、容易に状況を受け取ったりと、上手く活かされてない感じなんですよねぇ…。

ともりんやなずなが前面に出て主人公達以上に活躍の場を奪っている点もバランスが悪かったなぁと思える。

主人公を中心に回るんですが、主人公のボケと突込みが全然弱くてw
大抵ともりんに下ネタ、恋愛ネタでいじられるしかない…。
んでもってシリアスな場面でポエマーになって人生語り始めたりするから、ビックリするほどキャラとの掛け合いが面白くありません…。

全体的に稚拙な台詞が多い点が傷。シリアスな内容に対してキャラの台詞や考え方が薄っぺらいです。

奈々璃

奈々璃シナリオの良さは一貫したロリ属性のキャラ受けの良さww
言動が未熟で知性も劣り、孤独であったため空気が読めない点があるが、周りから受け入れられ要所でギャグとしての機能も果たしており、良い感じにマスコットキャラとして機能してます。

惜しい点は…
あれだけ記憶や思い出の重要性に触れながらも、ECを取り外してからの展開が都合的な奇跡安売り展開でワロタw
ECをとる弊害の恐ろしさをあれだけ触れながらも、その後あっさりと記憶を取り戻すのが拍子抜け。

母親を失った心の痛み、7年と言う歳月、記憶が統合され自分が利用されていた事、主人公と出会うまでは孤独で苛められていた点、機械化、これらを考慮するだけでも奈々璃に課せられた運命はとても重いものです…。

なのに都合的に描かれては、いつの間にか主人公と良い関係になって終わっちゃいます。最後成長した姿はそそられましたが…。
キャラクターの心情が薄いです。葛藤が弱い。

エッチシーンがやたら背徳感あったりしますw

ある種のBAD ENDと言うか。完全な平行世界っすよね。ECRedに深く関わり過ぎた、自身の存在理由を知ったが為に凛達が処罰された…?

凛シナリオはお風呂場での回想シーンのインパクトがw
後輩にエッチを見られながら気持ちよさを講釈すると言う何たる羞恥プレイ!ww
しかも後輩に主人公のサオを触らせたりと、斬新過ぎて笑えましたw
まぁあんな展開に出くわしたら、覚悟を決めるしかないですよねwww

肝心なシナリオは、自身マキシナの運命を受け入れる。
死生観が大きく関わるのだが、その葛藤は割合希薄である。
個別の前半は恋人になる過程を描き、後半以降は凛の正体がわかり、どうしようもない事実だけが告げられる、ある意味BAD END-!

AQUAに対しての肯定と否定を描いたシナリオかもしれない。
AQUAの技術があったからこそ、今があり恋人になることが出来、母を失った喪失感を埋めること出来た。

これは千紗シナリオにおける、
ココロの死とデジペットの死を相反的に描いたイメージです。
ココロの死を尊厳として描くが、ある種のデジペット(AQUA)を非難する意味で描いている面もある。

凛の存在もアリス粒子から作られた幻影に過ぎないが、周りから愛され最後は死の尊さと同時に世の中の理不尽さを描いている。
例えアリス粒子の幻影とはいえ、アイデンティティを確立しています。それを主人公達や親父さんは理不尽と境遇を嘆きながらも受け入れています。

結果的に主人公が凛の死をどう受け止め、考えたのか、ラストで何も描かれていなかったことが…。

重要な位置にいながら、第三者的な解釈しか出来ない主人公が…。

千紗

幼馴染と言う関係から一歩進む形が初々しく描かれている。
何というか微笑ましい関係が良い感じで描かれています。

ただシナリオとしてはLUKASからAQUAへと繋がるシナリオの一部。

LUKAS

AQUAにおける謎が語られるシナリオ。

あっさりとした感じだけど、圭次が沙織を思う気持ちやECRedに対する複雑な心境、と同時になずなとの関係端的ながらも明確に描かれています。
沙織を無くし、研究に対する姿勢や、ECRedに対する疑念を抱くあたりなど、テンポよく描かれており、何気に作品の良シナリオだったりする。

互いに倫理観を問うところも有り、何故自分の手を染めてまで研究をするのか、諸々心情が綴られています。

理由はどうであれ、愛する人の為、と言うのは王道ですが悪くありません。

AQUA

大団円…か?
シナリオ的に千紗よりか、なずなに焦点が当てられ、今まですれ違っていた、なずなと千夏が和解するシーンが作品の総決算となっている。

ただ行き着くまでが冗長すぎるw
途中どう考えてもいらないシーンが多い…。
奈々璃のシーンも個別とおないやんけ!凛と圭次のシーンも必要あった?
と突っ込みどころが多い。

すべてがすれ違いになっていただけで、結果千夏だけが…って形にはなるが、、、この作品は総じて伝えたいことが明確に描けていないのでは…と。
『家族愛』を描くには、お話が膨らみすぎて壮大なSFがガッチリ絡みすぎてねぇ、不明瞭になっちゃってるしなぁ…。
群像的な視点で描かれてたらもっと面白くなりそうだなぁって思った。如何せん主人公が酷い。

この作品の惜しい点は、絶対的な悪がいない点です。
立場的にECRed上層部にあたりますが、黒幕出てきません、千夏も立場的に被害者ですからねぇ。
と言ってもともりんや主人公もあれだけ千夏に対して怒っていたにも関わらず、千夏の立場を聞くなりにすぐに赦しちゃうし…。

肝心のアクアのコアである、香苗にイブも最後にちょこっと出るだけで、終末系を臭わすだけだったしw
アダムと上層部もその後は存外…。色々と急すぎる収束劇に…。の割りに、冗長でもあるテンポの悪さ…。

泣き所の破壊力はあるのに、上手く活かせていないのが残念でした。

でも力作です。製作陣の想いが注がれた作品だなぁと感じた。

キャラクター(10点)
ヒロイン

地味なヒロインが多い。

・千紗
ドジで天然な幼馴染。『えへへ』が口癖で、鍵にいそうな純粋なヒロイン。
可愛い!個別のイチャラブも良かった、ただ結果的になずなに一杯喰わされた…。

・凛
金髪ツインテールツンデレの王道キャラ。
明るさの裏には…。正直妹の楓の方が可愛かったりするw
妹も絡んで、ドロドロ路線に行きそうな予感がしたが、予想を超えた悲劇が待っていました…。
個別後半以降は弱弱しくなってしまって影に隠れちゃいました…。
薄幸な少女でしたが、彼女の最後の涙から笑顔への変遷は美しかったです。

・奈々璃
ロリ最高!と思えるようなヒロイン。
声優がみるさんなので、そこら辺も安定した口調にキャラ受けも良い感じです。
せっくす、ちつの連呼は中々の破壊力で、作品の中ではギャグ要員的な立ち位置です。
もう少し、陽を当てて欲しかったなぁ。もっと活躍して欲しかった。。。

主人公

全然駄目駄目です。何故もてるのかが不明すぎるほどに地味で個性がない主人公です。
『大丈夫』、『絶対守る』これらの言葉にウンザリです。
ともりんやなずな先生の影に隠れ、結局自分の力では何も出来ない、見守るしかない!
結局傍にいるだけで何も出来ない主人公でした…。

後、ポエム調な台詞が多すぎます。こいつ何でこんな人生を悟ったような考えばっか出てくるんだ?
と人間臭さが全然ありません。機械的な主人公です。

システム(20点)
総プレイ時間

20~25時間ぐらいかな…?
ただプレイ時間はやたら長く感じるかも。

インターフェース

プレイにおける設定に関しては通常のエロゲーと代わり映えはありません。
ただ他のシステムがすごいw

・シナリオプレーヤー
実に面白い機能。リアルタイムにシナリオをなぞることが出来、章ごとによるイベントCG発生箇所やエッチシーンの特定など高機能なシステムになってます。ただ需要が低いので無駄に素晴らしい機能としか思えなかったw

キャラクターの着せ替えなど、システムのレベルは総じて高いです。色々と拘りがあって素晴らしいと感じました。

CG鑑賞

82枚ほど。背景画40枚。

回想シーンは
各ヒロイン×3と沙織が1シーン。

その他

シナリオプレイヤー。
キャラクター図鑑。

CG&BGM(15点)
キャラ絵 / 背景画

ん~。個人的にキャラ絵のぬぺーっとした感じが、ぺらい感じがもう一つ魅力を感じませんでした。
まぁ可愛らしいんだけど、裸絵などバストのCGが…。
唯一美しいと思えたのが、さとみのCGシーン。
もっと前面に出て欲しかった…絵的にもめっちゃ好みだったのに…。

背景に関してはとても美しかったです。夏らしいイメージが鮮明に映し出されていました。

BGM

計40曲。うち歌が2曲。

神曲のオンパレードです。
特にOPであるEVERLASTING BLUEはイントロとサビがAQUAの世界観、青い空と海をイメージした自然と科学を融合させた(AQUAの世界観)壮大で透き通る曲調に惹きつけられました。ほんと、久々に衝撃を受けたオープニング曲でした。

Symphony of SteelやSymbol、we are oneなどオーケストラ調な壮大さ溢れる曲が印象的。
特に夏をイメージしたそれぞれのBGMが世界観、雰囲気がマッチしていて非常に素晴らしかったです。

その他(2点)

音楽に加点。ほんと良い。

総評(82点 Bランク)

全体的に粗いですが、作品における力の入れ方が伝わる作品。シナリオも悪評しましたが、全体的に雰囲気も良く、世界観もしっかりと構築されています。テーマも重いですが、一貫して結果を描いている点は素晴らしいと思います。

今後も期待できそうなブランド。次作、または来月出る、はるかかなたは注目の作品となりそうです。

OP EVERLASTING BLUE 歌:月子

]

Posted in SORAHANE

Trackback URL

承認制です。トラックバック歓迎です。スパム系は許可しませんのご了承

コメント

本文入力

SEO Powered by Platinum SEO from Techblissonline