ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

星空のメモリア -Wish upon a shooting star-

2012.08.01 by てるりん♪

62.星空のメモリア星空のメモリア -Wish upon a shooting star-
キャラクターデザイン・原画:司田カズヒロ
シナリオ:なかひろ
BGM:忍、新垣トシオ
SDキャラクター:ミズタマ
サブ原画:GT
CGチーフ:氷山あずき
ディレクター:水間ホシひと

 

<ストーリー>
2012年、都会に住んでいた小河坂洋は、生まれ故郷の雲雀ヶ崎に戻ることになった。幼い頃の思い出の場所の展望台に行ったとき、洋は大きな鎌のようなも のを持った謎の少女メアに出会う。その容姿は洋がかつて雲雀ヶ崎で仲の良かった幼なじみに似ていた。彼女は自分のことを死神と名乗った。その鎌は人の悪夢 を刈るという。洋はメアと接するうちに徐々に昔の記憶を思い出し、幼なじみに会いたいという想いがつのっていく・・・。だがそれは洋にとっての悪夢だっ た。そして七夕の日、―――

(by wikipediaより引用)

 

■テーマ度数

pikanaki


4 2 5

泣…全体的に泣けるシナリオです。演出も泣きゲーを意識した作り方。ファンタジーやノスタルジーさが好きな方はお勧め。
驚…驚くほどまでは行きませんが、個々の√縛りが良く活かされている作品。伏線回収はほぼ出来ているので割とスッキリする作品。
萌…びっくりするほど作画が美しい。イロトリドリの方を先にプレイしてますが、キャラ絵的には星メモの方が好みかも。ロリ絵の威力はヤバイw

 

シナリオ (39点)


一言で言えば面白かった。面白いというよりはシナリオが上手く構成された作品。
縛りルートがあるのだが、メインルートへの繋ぎ方が徐々に謎を明かしながら、綺麗に伏線を回収する過程が上手く描かれており、多人数のヒロインを要するもどれも綺麗に次へと繋げている点が上手いなーと印象に残った。

明日歩 | こもも | 衣鈴 ⇒ こさめ | 千波 ⇒ 夢 (⇒ メア)

個別シナリオの感想を。面白かったシナリオから・。
個々のシナリオごとに作品のテーマを知る上での『キーワード』(伏線)が用意されているので、それを踏まえて読んでいくと面白いかもよ。

■ 衣鈴シナリオ
作品の中でも会心のシナリオ。個人的にベストシナリオ。
星メモってシナリオの構成も上手いけど、演出も見事だなって思ったのがこのシナリオ。

日 常描写から衣鈴のキャラクターって灰汁が強く印象はまり良くないですよね、他人の干渉を嫌がる、他人の優しさに対しても素直に好意に受け取れない、だけど 根は良 い奴だよね、という表現がすごく微妙で、バランスの悪いキャラクターなんですが(どちらかと言えば悪い面が大きい)、逆にそのバランスの悪さ=心の迷いや 葛藤って面、衣鈴自身の脆さや危うさがうまく表現出来てるなと思った。

最大の盛り上がりであるプラネタリウムの件で、今の現状を受け入 れ、変化を起こす兆しを見せるのです が、望遠鏡のシーンでは『変わる事の無い(変化を恐れる)』関係を望んでいた衣鈴に対して、例え雲雀ヶ崎の星空だろうが、南天の星空を見ようが彼女にとっ てはそれはただ『変 わる事の無い星空』見上げる事だけであって、結局衣鈴自身変化する事は出来なかった。(当然南天の星空に対しては思い入れはある)
望遠鏡のシーンは個人的には見事な演出だったなーって思う。『見えていなかった』って意味がすごく心に伝わった…。
恐らく、望遠鏡から離れなければ主人公だけに心を開き、閉じこもっていたんだろうなーって。

その後の衣鈴の心のバランスが更に危うくなって、自身『何をすればいいのかわからない』ってのが序盤で見せた衣鈴の心情変化がシナリオを通して移り変わるシーンがすごく好みで、かなり感情移入出来た。
昔以上に更に強い絆で結ばれてしまった、またやってしまった、という焦りや葛藤がすごく伝わったし、一つ間違えれば危うい展開だったし、

千波の衣鈴シナリオでの描き方すれば、滅茶苦茶効果的なんだけどねぇ。
千波と衣鈴って対照的なキャラクターなんだけど、今までこの関係が続いてきた理由ってのが明確に表れて、あのラストへと紐付くんだよ…。

主人公の行動の甘さはあるけど、、序盤の個別シナリオって、結局はメアが介入している部分もあってか、自身で解決できていないって点が気になった面でもあるんよね。

衣鈴と似たような環境を経験している身としては…思う部分があったってのもあるかも、衣鈴程思い入れの強さは無く、寧ろ新天地での不安面の方が大きかったからなぁ。


■ 夢シナリオ

星メモの集大成。各個別シナリオの集大成。
主人公と展望台の彼女が織りなす星空のメモリアの結晶になる訳で。

全てのお話を見ればわかるけど、今まで主人公って自己犠牲を通してでも相手を守るって意味で、結局は本質的には変われていないんだよね。
互いに支え合うというよりは、主人公が支えているイメージが強い終わり方。
そういう意味では、この夢シナリオってある意味主人公に対する救済のシナリオでもあるんだよなー。

泣きたいときに泣いて、辛いときには人を頼りなさい、今まで他人の為に動いてきた、主人公が初めて、夢の胸の中で泣くシーンあたりはこの作品の集大成でもあるんだよね。それは二人が孤独の痛みを知るからだろうなーって。
明日歩ルートでも予兆はあったが、主人公が自分で気づく意味ではこのシナリオで真の意味で…。

それまでの過程が、個別シナリオ、主人公の母親、父親、千波の父親たちが取った行動、その経緯を知った主人公が出す答え。
その主人公の弱さや強さを知る夢が取った行動。

全てが自分の為であり、他人の為である、一つの結末。想いの強さってここまで凝れば星空のような芸術へと還元するような美しさになりますよね…。

ラストに向けての表現やループあたりって、なんだがすごく曖昧な締め方で不透明な点もあったが。まぁわかりにくいって事。(理解力に欠けるだけかもしれませんがw)
過去に戻ってる点は、そこからなんで、どのようにして、展開が変わってしまうのかが不透明すぎて…、結果として、何故還すことで上手くいくのかが理解出来んかった…。

■ こももシナリオ
金髪ツインテールの委員長気質と来て、更にデレ具合の良さからキャラ受けの良さは作品随一。まっ王道キャラですね。

いわば似た者同士の二人が恋愛に落ちる過程を楽しむあたりかなー。特にお姫様抱っこでのこももの反応が良すぎて最高。
何でも一人で解決しようとする、いわば主人公と似たようなタイプでもあるんですけど、徐々に素直になっていく過程が普遍的というかエロゲでは
王道的なシナリオだなーって。
キャラ受けの良さもあって、シナリオとしては上々。

■ 明日歩シナリオ
個別に入っての明日歩の移ろい方がイマイチ演出に乗り切れてない感じ。
『展望台の彼女』を強く意識したシナリオなので、恋愛を語る意味では『夢』ルートの次に恋愛色が強いシナリオ。

明日歩の行動の裏付けの持って行き方は上手いし、それを動機にせずに展望台の彼女を持っていく当たりの演出は流れとしてはスムーズで、ラストの父親で締めるあたりは良く出来た演出だなーって思ったんだけどねぇ。
肝心の恋愛面で、明日歩の不安は解るが、行動が極端すぎて感情移入し辛い。
主人公も恋人になってからの感の良さは特筆すべきだけど、肝心の『展望台の彼女』に対しての想いの断ち切り方曖昧。恐らく心の隅に残っているのだろうが、どうも主人公や明日歩の心情描写が甘いなー(薄い)って点が見受けらる。

因みに短冊の●●に会いたいを見て、あっ主人公って何か病気系か、夢想系の超展開になると思ったのは俺だけだろうか…苦笑

■ こさめシナリオ
こももシナリオである程度、理解が出来ているので、どのようにこさめと恋愛に絡んでいくかの焦点、いわば主人公がどのように行動するかですね。
と、考えてるとあれはねーわ…、極端すぎるとはいえ、あの表現は正直芳しくねーと思うぞ…。

こさめCHOPは可愛くて素晴らしい破壊力はありましたが、主人公の行動がどうにも理解出来ない点が多く、超展開を迎えることもあって…。

衣鈴のように一見、印象が良くないキャラと、こさめのような印象の良いキャラとのシナリオのシンクロ率が非常に悪いというか、こさめのキャラ受けの良さだけで終わってる感が強いんだよなぁ…。
星天神社関連の人達って甘すぎるというか、色んな意味でご都合的な展開で進んでしまう、超展開なシナリオというか、こももシナリオで出しきった感があるので、残念なシナリオになっちゃたかなぁ…。

正直、結果を見れば主人公がいなくても(他ルートに進んだ場合、姉妹同士で自己解決してるので、雪菜含め)、何とでもなる話だしな。

■ 千波シナリオ
個人的には千波はサブキャラ扱いにした方が素材が光ると思うんだけどなぁ。倫理的な部分は置いといて、個別に入ってからのあっさり具合が何とも。
というのも、千波シナリオって『家族』に対する描写というか、小河坂家の家庭環境を紐解いただけに過ぎないだけで、レンや他天文部OGとの関連性を描いただけのシナリオなんだよねぇ。(踏み台)

そもそも千波と恋愛に至る過程がおざなりだし、日常描写からして主人公と恋人になるのが結構な無理展開だし。
何より近親関係という立場上の葛藤が皆無だし、詩乃さんのお孫発言は、どう考えてもブラック発言でしょ!?だよね!?と思うぐらいあっさり。
なので、伏線回収をするおまけ的なシナリオに近い部分が強いんだよねぇ。

今 更だけど、千波が兄や母に対する想いってのは容易に想像できる範疇だったとして、千波が父親がどうしてって部分を解決しても、結局千波は千波であって、千 波のアイデンティティがすでに確立されている面もあって、心情描写今一つ波に乗れなかったというか、あっさりに感じてしまう。

家族に対する 葛藤や思いれが希薄になるのも千波の性格からして必然。描写が弱いと言えばそうなるが、千波は衣鈴のような灰汁が強いキャラクターがいてからこそ光る部分 があると思うんだよなー。比較対象としてはすごく魅力的なキャラクターしてるんだよ千波って、扱いやすいように設定された良素材。

 

■ メア
おまけ感が強い。
パッケージからメインヒロイン扱いだけど、個別ルートに関してはおまけ感が強い。
キャラクター受けが良いヒロインだけに、FD行き決定された扱いかなーって感じ。

 

割と批判している感想ではあるけど、全体的に見て、どのシナリオもクライマックスへの持って行き方が(演出)が上手いので、どのシナリオでも盛り上がりはあるので、楽しめる。
イロトリドリのセカイが正直残念だっただけに、この作品はとても良かったなーて思う。


キャラクター(11点)


■ヒロイン
序盤の印象の悪さが際立って…、正直序盤での千波のDQNぶりにイラッと来たし、衣鈴の裏表が解りにくい言動にイラッと来ては、明日歩の距離感の無さに更にイラッときて、こももの押し付けぶり(悪役ぶり)にイラッときたりと、メア、主人公…etc…正直第一印象はほとんど良くなかった

シナリオを進めることでそれぞれが抱える問題が浮き彫りになってからは(意味が解ってから)、皆好印象のキャラクターに変わったのですが、正直序盤の滑りっぷりには疑問符が付きました…。キャラ絵がいいだけに滑り出しが勿体ない、というか何故第一印象を悪くするのかw

ムードメーカーでいえば千波が良かった…序盤での嫌な意味でかしましっぷりが引き気味でしたが、主人公も語るけど、あの明朗快活な傍若っぷりが徐々に慣れてからは、彼らの環境を知って如何に千波に助けられてきたかと思えば、理性より感情で動く千波の行動に対して、良い意味で好意が生まれました。

個性的なヒロイン達ではありますが、引き出しが少ないんだなーっての印象に残る。(ライターさんの文章力か)
キャラ同士のやり取りが単調でパターン化されているのが、長い共通や個別で浮き彫りに出てた気がするかな。
顕著なのが序盤の主人公と千波のやり取りがしつこい、コントは面白いけどレパートリーが少なすぎる(朝食ネタ毎回とか)。
姫榊姉妹の百合ネタや、千波&衣鈴ネタもほぼ毎回同じ。

星座や宇宙の話は個人的に興味のある分野なので割と楽しめましたが、日常会話がやや退屈感ありか。

後はデレてからの各ヒロインの可愛さぶりが何倍も増しました。

■主人公
外見も心もイケメンキャラクター。優等生。過保護なシスコン。
序盤からよくもまーこんな妹の面倒を見れるなーと思う反面、家庭環境やシナリオの佳境を知る度に、実は心の支柱になっている部分あって、
過保護ながら面倒見の良い主人公だなーと。

やや上から目線、言葉とは裏腹に結構強引で自己主張が強い点は幼少時の出来事からの反動とみていいのだろうか。
割と他人に対しては機敏な一面を見せる事もあるんだが、恋愛には疎い。
所謂普通なエロゲ主人公w

個別ルートにもよるけど、恋愛に変化する過程がもう一つ曖昧な点がある(軸が展望台の彼女)。
展望台の彼女が足枷となる点が、明日歩√でしか活かされていない点が顕著に表れている。
恋愛ADVな割には、18禁シーンの持って行き方もイマイチ感情移入しにくい点もマイナスだなー…。
まぁ大抵のエロゲはほとんどそうなんだけどな。

 

システム(16点)


■インターフェース
うーん…地味。テキストの速さがデフォルト値では声優に合わせた速度になっているので、個人的には変更必要かなーって感じです。
ウィンドウズのサイズももう少し大きくしてほしかったなー。

テキストのスピードはそこそこですが、共通シナリオあたりが結構な長さなので、個別に行くまで5分~ぐらいかかちゃいます(選択肢全て選んで)

シナリオの長さは共通で5~6?時間ぐらいかかった気がするかな…。個別に入れば30分~4時間あたりでトータル35時間が目安ぐらいですかね。

■CG鑑賞
メア:13枚
明日歩:20枚
こもも:16枚
こさめ:16枚
衣鈴:15枚
千波:14枚
夢:11枚
OTHER:9枚

計:114枚。メインヒロインの割には、夢とメアの枚数が少ないもんだ。
個人的にはイベント絵より、立ち絵の方が好みかなぁ…。

■その他
回想シーンが明日歩3つ、夢、メアが1つで、後は2つ。
OPムービー。

バストショットで、それぞれの背景やイベント絵などを合わせながら好きに見れるシステムがついてます。
立ち絵のみだけなので、(しかも1種類のみ)残念感あり。

CG & BGM(14点)


■キャラ絵 / 背景画
これまたキャラ絵の良さが予想以上に良かった…。イロトリドリで意外にも…って思ったけど、この作品も引けをとらないぐらいに良かった…。
というかキャラクターの多さなどを見る限りでは、この作品の方が豪華ですし、可愛いキャラが多かったかなぁ。
司田カズヒロさんの作画はどれも可愛さ極まっていいねぇ…。特にロリキャラ描写の破壊力はかなりたけぇな…。

可愛さでいえば、サブですけど、レンが…、こももと良い、ツインテールキャラの破壊力は抜群でした…。

■BGM
全:47曲 うちOP1曲、ED2曲ずつ
単調ではありましたが、どれも良かった。
やっぱオルゴールの音楽が一番良かったかなー。
オープニングの良さというか、favoriteのOPは上手く世界観の良さを引き出した好OPが多いので印象的かつ、導入タイミングも良し。

 

総評 (80点 Bランク)


Favoriteの売りはなんて言っても世界観の良さと淡く美しいCGとその世界を奏でるBGMの3点セット。
キャラゲーとしてはかなりレベル高いメーカーだし、スムーズなズーム演出など、キャラの良さを最大限に活かすシステムの良さは変わらずう良いなーって思います。
それに加えシナリオの良さも光っていたので、個人的には満足。

星空が美しいノスタルジックな雰囲気に浸りたいならおすすめの作品です。泣きゲーとしても要素もしっかり押さえていますし、質の高い作品だなーって思います。

■OP 星空のメモリア -Wish upon a shooting star- 『Eternal recurrence』 歌:橋本みゆき

 

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司田カズヒロアートワークス 星空のメモリア with Eternal Heart

著者/訳者:司田カズヒロ

出版社:コアマガジン( 2011-01-28 )

定価:

大型本 ( 144 ページ )

ISBN-10 : 4862529658

ISBN-13 : 9784862529657


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