ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

穢翼のユースティア

2012.03.26 by てるりん♪

穢翼のユースティア 初回版57.穢翼のユースティア
制作統括・総指揮 – るね
シナリオ – 榊原拓 、内田ヒロユキ、安西秀明
原画・キャラクターデザイン・カットイン – べっかんこう
CG統括 – 弥弛
背景 – ゆうろ、阿舎利ん_16、北川由貴
ムービー製作 – 北川由貴
音楽 – Active Planets

 

 

<ストーリー>
《ノーヴァス・アイテル》は、かつて人間が神に見捨てられ、世界が混沌の濁流に飲み込まれた時、聖女イレーヌが神に許しを請い、それを受けいれた神 によって空に浮かせられた都市である。以後数百年、代々引き継がれた聖女イレーヌの力によって、この浮遊都市は守られてきた。《ノーヴァス・アイテル》に は貴族が住む上層と、民衆が住む下層の二つの区域があった。

10数年前、《終わりの夕焼け(トラジェディア)》と呼ばれる光が天蓋を覆い、《ノーヴァス・アイテル》の下層の一部が地盤沈下した。後に《大崩落 (グラン・フォルテ)》と呼ばれるこの悲劇では多くの人々が死に、生き残った人々の生活も激変させた。地盤沈下した区域は後に「牢獄」と呼ばれるようにな る。牢獄の周囲は断崖絶壁となり、他の層とは容易に行き来ができなくなった。

国が《特別被災地区》として見放し、無秩序状態に陥った牢獄で、ボルツ・グラードは《不蝕金鎖》(ふしょくきんさ)と呼ばれる組織を作り、下層との 物資をやり取りする仕組みを作って物流を独占した。そして手をこまねくだけの取り残された役人に代わって規律を作り、復興に尽力することによって、牢獄の 事実上トップの組織となった。今でも《不蝕金鎖》は牢獄を支えている。

かつて《不触金鎖》で暗殺者として働いていたカイムは、今は娼館街の何でも屋として生きている。ある日、ボルツの息子で《不触金鎖》の頭であるジー クフリードから依頼を受け、下層から売られた女性たちを連れて牢獄へ向かう馬車を迎えに行ったが、そこで見たのは女性たちの惨殺死体であった。その中で一 人だけ生きていたのは、背中に羽が生える羽化病に罹患した少女ユースティアであった。

(by wikipediaより引用)

■テーマ度数

pikanaki



グロ


4 3 4 4 2 3

泣…一般的に言う泣きゲー的要素(展開)はどの√にも含まれています。持って行き方も上手いので嵌れば泣けるかと。
驚…8月らしからぬ退廃した世界観。シナリオの繋ぎ目が上手く描かれているので真実が明かされていく過程が面白い。
萌…べっかんこうの絵は世界観が変わっても可愛い、世界観とマッチしないw
グロ…割とグロ展開、血飛沫などの描写、セリフなど関節的な描写が多いです。
鬱…メルトさん(つω`、哀)
狂…考え方が偏ってるので、ある意味狂気と言えば。

 

一言いえば面白かった。けよりなやFAが個人的にもう一つだったので、、そこまで期待していなかったのが功を奏したか…?
と言うのも変だけど、8月らしからぬ作風と評価が良さから…。

8月の作品と言えば…学園物などが定番だったが…。
180度違う世界観やシナリオに驚きの展開…?
べっかんこうさんの絵でこの世界観は…と思いきや…まぁ慣れれば悪くはない。

(ネタバレあり)

シナリオ(41点)


素直に…とても面白かったです。辛辣なテーマ、世界観に対してシナリオがよく練られており、退屈しなかった点がとても評価できます。
すごくお堅い作品。無難と言えば無難におさめたなーって感じがするよね。意外性もなく、8月らしからぬってイメージはあるけど中身は
真面目に作られた作品。

枝葉末節で個々のヒロインルートに入ると些末な終わり方をするのですが、メインのユースティア√までの過程が良かった。
一気に結末まで行くか、ヒロインルートに分岐するかは個人の好みで。

私的には枝分かれすると矛盾やパラレルになっちゃうので…。
私はユースティアは結局最後にプレイしました。
個々のヒロインルートに短いし、どうせ他もこんなもんだろーと思って先に済ませましたよ。

■テーマ
生まれてきた意味は?を退廃した世界観と主人公を中心に各ヒロインと共にシナリオにそりながら成長や価値観を見出していくテーマです。
8月作品らしからぬ意欲的なテーマへの取り組みでもありながら、そのシナリオの緻密さには驚きです。

その過程は主人公を通してシナリオに上手く浸透させており、特に主人公の心の機微をよく見ながらプレイするといいんじゃないかなーって思います。
時には理想的に、感情的に、理屈的に、そして愛を知り自分の生まれてきた意味を知る、この過程が各ヒロインと交わることで上手く表現されております。

まぁそこまでやっといて、結局落ち着くところはそこかよ・・・と思うかもしれません。
各ヒロインルート(分岐選択)は主人公が生まれてきた意味を知った瞬間でもあります。

■各ヒロイン√

・フィオネ
フィオネの性格と彼女自身が行ってる行為に対して真実を知ることで彼女が持つ絶対的な自身と正義感が徐々に剥がれ、背徳感や罪悪感に変わり葛藤する様は良く出来ていたかなと思います。
剣に振られるのではなく、剣を振る側に立て、まさに。
ある意味主人公への最大の問いかけでもあるんですけどね。

組織に立つと結局はぬるま湯に浸かる奴もいれば、理想に打ちひしがれ現実を見る奴しかいなくなるわけで。
後半以降も活躍しますが、フィオネ自身は自らの理想に活路を見出し行動出来ていないので、残念。
結局は主人公の失敗作と言う位置づけのイメージが付着…。

キャラは結構いいんですけどねー。

・エリス
エリスの性格とシナリオのテーマが不一致と言うかズレがあるよね…。人は簡単に変われないと言いながらも分岐を外れた後を見ると…。
そもそもここでの主人公のエリスに対する行動とエリス自身の行動が異常にかみ合わなくて終始窮屈感と言うか窮屈感が拭い去れない。
イライラ感が募る一方。
ただエリス自身が身受けしてもらってから主人公しか見ていなかった、主人公に対して思いを一貫している為、その想いにはブレがない(偏愛でも)。

行動がおかしいとはいえ全て主人公の為なら、主人公にならと考えを貫いている点はエリス自身の魅力でもあると思う。
ただ主人公がそのエリスの想いに対して結局何も出来ていない点が…。あれこれ考えてエリスが暴走していつの間にか鞘が収まっています。

なので不完全燃焼。エリスがあれだけ一途な思いを馳せているのに主人公が受け身になりすぎて、更にはメン○ラちっくなシナリオ過程に成り下がってしまったのが…。

このシナリオはジークの理想と野望、ベルナドとの駆け引きが見もの。なんだかんだいって、この作品のダークさはこのエリスシナリオまでなので存分に味わうように…。

・聖女イレーヌ
下層や牢獄の状況を考えると上層に至ってからのシナリオ展開は面白いというか生活感からしてすでにズレが生じているので互いの思惑や展開が作りやすいという意味では対比しながら見れる(牢獄⇒上層)展開が面白い。
ここらへんは8月の得意どころって感じがするなー。王女や聖女とか、上品な感じがお得意なイメージがあるしね。

とはいえ。イレーヌの性格が直情すぎて見るに堪えない部分が多い。感情的なシーンが多く解ってるけど理解してほしいの鸚鵡返しばかりで非常にきつかった…。
聖職者としての振る舞いと真の聖女としての存在意義を知っているイレーヌの取る考えが私的には理解しづらい一面。
あまりにも偏りすぎててどっかのヤバイ原理主義者と変わりません。頭が回る分、一歩間違えれば非常にヤバイ人間と変わらん危険ぶりが一応魅力なのだろうか…。

曲げない信念や我慢や忍耐って美化されてるけど明らかに他人に迷惑になる事もある訳で、事実を知っているならばもう少し考えようがあるだろうがと思うし、解っていてもやるしかないって事実が直結していないので何とも。
聖女の存在意義は世界観にとっては大きな意味を為すが、あれだけ多発する地震など急な展開に疑問が生じることが多々。案外真実を得るための捨てシナリオだったのかな…と言うと失礼だけど。

・リシア
ヒロインルートの中では一番面白かったシナリオ。
政治的な背景や思惑が強く絡んでおりそれを通して絶対的な存在としてあり続けていかなければならないリシアの強さと弱さが良く表現されている。。
何よりも事実を目の当たりにし、それでも尚、国王の事やギルバルトの事を裏切れない、板挟みにあいながらも、積極的に議会で発言したり、『国』を変えようとする様は健気にも凛とした態度、逆に弱々しい態度、自分を変えたい!と言う意味ではリシアが一番テーマにそう存在だろう。

一国の主として民を守る責任の重さ、しかしながら親故の子への想い、ラストの王冠のシーンは真骨頂!リシアが真にして国王の意思を引き継げた良いシーンだったなぁと思います…。

ギルバルトとの政権闘争に関してもこの世界の真実を知る作品の佳境とも呼べるシナリオなので、私的には最も盛り上がったシナリオ。


・ユースティア

ここまでこれば先は見通せるだけに…ユースティア√と言うよりは主人公√と言った方が正しいかもしれない。
今まで出番が少なかっただけに惜しいよ…。

と言うことでどのようにラストを持って行くかの一点に限られるわけで。

個人的には今までの主人公の言動や心情の機微が帰結、いや完結を迎える訳で。
今までの言動や行動を見ると、ここは主人公が一つの答えを見つけるシナリオ。
もう、それがまた…苦悩して選んだ結果が、それはどう考えてもそこに行き付くしかないとわかりつつも…展開がすごく盛り上がっているだけに一塩を味わえます。

ルキウスやジークが言うように主人公の足が地についていないとはまさにこの作品の最大の問いかけ。

牢獄に落ち、生きる為に手段を選ばずにいた環境が身についた為なのだが、物事を最適化するように頭が切れ、考えればすぐに行動を起こし、無駄がない。
一見して効率が良い方法を最善にして取っているが、決して自分の意志、目的で動いている訳ではないのだ。

だから理想を掲げる行動を起こすフィオネ、どんな事があっても一途に想いをぶつけてくるエリス、真実を知りながらも自身の信念を曲げずに信仰を貫くイレーヌ、親を想い信じ続けた心優しき王女リシア、他人の為に自己犠牲を問わないユースティア、皆主人公には無い自身の強い意志が内包している故に、主人公が惹かれていくのは道理。
それはジークやルキウスに対しても同じく、いつの間にか主人公はルキウスやジーク色に染まっていってるのは台詞を見てもよくわかる。
環境は変われども、結局落ち着く場所は必ず定位置と言うのが良く表現できている。いかにも有能な部下で使いやすいコマなんだろうなーってのが手に取るようにわかる気もする。
主人公の言ってることは真っ当であり妥当ではあるけど、そこに落ち着いちゃ駄目よって事よね。
主人公自身がそれを理解できずに他人に悟られているようじゃね。ある意味すごく性質悪い気もするけどw

特にティアシナリオはジークとルキウスが対立してしまった為に、何が正しいのかを見失っているのは当然の如く。
口ではルキウス側に立っているが、ジークの心配をしたりと行動が伴っていないのが上手く表現できているのよね。

そういう意味ではティアルートは真の意味で主人公が足を地につけて意思を貫いた良いシーンでもあるのでティアよりは主人公シナリオじゃないのってわけ。
gdgd感はあるけど、テーマや世界観故の考えの帰結であり、主人公の本質は兄に認められたいなど、結局は他人に対して自身の存在価値を見出して欲しい、または見てほしいってのが大きくあるんだろうなー。男版ツンデレだよな。

しかしまぁラストを見ると別に8月のお決まりのtrueルートを用意しても良かったんじゃないかな?って思ったり。
各ヒロインシナリオは考えによってはBADな気もするしねー…。ヒロインが心身弱まった時に選択肢が出ちゃうので…w

因みにラストに関してはそれでまーいいかなーって思うなー。結局すべてを消化しきってるので、割と満足感はある。
下世界があーなった原因なども割と気になる点はあるけど。

 

キャラクター(12点)


■ヒロイン
癖があるとはいえ、8月らしいヒロインって感じ…。
世界観の影響もあってティア意外は棘があるんだが、割と好きなキャラ多い。
お姫様とかお上品系を描かせたらキャラが立つのは8月らしいというのか…、毒を持ったエリスとか割と魅力的だけどやっぱ8月っぽい感じではないよね…ww

私的にはリシアかなー、あの健気さと凛とした態度のギャップが可愛い、金髪ツインテール万歳!

ちなみに男メンツの建前の良さと声優の良さはすごく光ってる。名シーン多い。

■主人公
ティア√で語ってるので。
元暗殺者とは思えないほど、ヒロインに倫理観を説きまくってたよな…。割とおしゃべり好きよねww
自分で気づいてないらしいが、男子版ツンデレ教職者的(体育兼)な立ち位置だよな…。
根本は良い奴って、牢獄界隈でバレバレすぎてるから、ツンデレにもならんか…。

8月の主人公って個人的にどうもしっくりこないというか肌に合わんかも。

システム(20点)


■インターフェース
とても見やすくて使いやすい。安定の1280×780。
コンフィグ設定も細かい配慮もあり、サイズの割にはサクサクスキップも動くしプレイをしていて不快になったことはない。
とにかくすごくスムーズにプレイ出来た。

■CG鑑賞
上層組が16枚で他が20枚。その他のキャラにもCGがそこそこ用意されている。
BG、BUSTUPなど他に色々と用意されております。

濡れ場は各ヒロイン4つ、ショウカンの3人1つずつ。かなり多いっす。
プレイ内容もかなり豊富。と言うかこの世界観に対して主人公の処女遭遇率異常な程高いww
処女絶対主義が浸透しております…。死ぬほど世界観にマッチしてねーしww
強○シーンも全くを持ってないので、何ともw

正直メルトさんがないのはかなり勿体ないっす…かなりww

■その他
おまけシナリオが豊富。
ティア、リシア、エリスが3つ、イレーヌ、フィオネ2つ、ルキウス1つ、各ショウカンの3人が1つずつ用意されております。
各ヒロインシナリオが短かった分の補足分とお考えくださいな。

 

CG & BGM(12点)


■キャラ絵 / 背景画
べっかんこう氏の絵は安定感があってよい、とても可愛い、例えどんな世界観になっても萌えと言う要素はぬぐいきれることはないだろう…w
背景画のクオリティもかなり高い。
すごくお金かけてそうだなーって全体的に見てわかる。

後はティアのアホ毛がすごく気になって仕方なかった…。
やっぱ慣れとはいえどべっかんこう氏の絵とこの世界観は合わん気がするわ…w
王道の学園物が落ち着くw

後私的に…ツインテールと白髪(銀髪)の萌え度は半端ないなぁ…。すごい威力高いよ…。キャラ絵だけみると。

■BGM
退廃した世界観に崇高な神秘的な曲が琴線を震わせます。
審美的な音楽でそのクオリティの高さは折り紙つき!と言うかすべての力を注ぎこんでいる感じで、とても素晴らしい。
そのまんま世界観に合う曲調なので違和感なくプレイしては、あなたを盛り上げてくれるでしょう。

 

その他(3点)


枝葉末節なヒロインルートではあるが、それを補う為のおまけがあり、エロ要素の補完も高いので保険的な意味合いとはいえユーザーの事をよく考えているなーと思える部分が多かった。

 

総評 88点(Aランク)


シナリオは総合的に見れば良く出来ていると思う。特に繋ぎ目は上手く結合されているし、結末もそれなりにしっかりと消化してくれている。
冒頭で言ってるように枝葉末節なので、個々のシナリオに関しては物足りなさを感じるが、最後まで一貫性を通した作品と言える。
当然ティアまでをプレイした事を前提として。

そこをどう評価するかはプレイヤーの判断で。後、8月をプレイしてきた人にとっては今までと違う作風に驚きを隠せないだれおうけど、キャラとか8月らしいところは結構残っているので、、、後trueルートとかないのでご注意ね。

 

穢翼のユースティア 『Asphodelus -アスフォデルス-』 歌:ceui

 

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Posted in AUGUST

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