ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

ef – the latter tale.

2010.08.20 by てるりん♪

45.ef – the latter tale.

監督:御影
原作・脚本:御影、鏡遊
キャラクターデザイン・作画監督:七尾奈留、2C=がろあ
演出:酒井伸和、結城辰也、姿月景
OP製作:新海誠

 

<ストーリー>
かつて震災と大火に見舞われ、一度は焼け落ちた街――音羽。
そこは現在、ヨーロッパの童話から飛び出してきたような、美しい街並みとして甦っている。
まるで、忌まわしい災厄の記憶を覆い隠すように……。(by minori official Siteから引用)

■テーマ度数

pikautu
pikanaki
pikaodoroki
5 5 1

鬱…もう全体的に暗いです。いかに暗闇からヒロイン(主人公達)を救い出すかに焦点を置いた鬱シナリオ。
泣…完全に泣かせにきてるシナリオ。千尋・優子シナリオは言うまでも無し。嵌れば号泣必至。
驚…前作からプレイしていればだいたいの筋は読めると思います。


<感想>

first taleをプレイして早速続編であるlatter taleをプレイ。前作より起伏があり、結末を出しているだけあって、非常に印象が強い作品となっている。

結末はどうであれ、久々に泣きが入った作品かもしれない。演出が過剰…と言う点もあるのだが、結局は泣かした者勝ちと言うか、まぁそれも見事な演出にしてやられたって訳でありますが。

前作に比べてかなり重い内容になっているので、鬱ゲーとしても泣きゲーとしても楽しめる作品だと思う。

 

シナリオ(46点)


『It is a story of “Will”』 このおとぎ話は様々な『ef』を受け継いで、『未来』に対しての希望・願いが込められた悲しくも、とても優しい物語なんです

first taleとは違い、この作品に出てくるエピソードは全て、どうしようもない定められた運命の中で主人公(救済者)が抗う物語だ。
大テーマとして明確な道標が設定されているので、キャラクターに感情移入しやすいんだよね。

ただその道標が正しいかどうか簡単には判断は出来ないだろうが、(firstと)決定的に違うのは、それを信じ、行動してやりきる意思の強さが表現できている事。明確に描かれているので、シナリオの質を維持しながら、作品のテーマとしても明瞭になってくる訳で、first taleもあくまでもlatter taleの味付けに過ぎなかった訳だ。

ここまで明確な道が記されて、主人公達が進むべき道が照らし出されていて、minori特有の演出力とグラフィック力が加われば当然だが感動しない訳が無い。

レンジと千尋に関しては、もぅねぇminoriの演出パターンががっちり嵌った名シナリオだと思うんだけどなぁ…w
何も強みがない平凡なレンジの台詞が逆にもぅ、ずかずかと心に踏み込んで荒らしまくり…!千尋も言葉が少なく、比喩・暗喩を用いた台詞が特に印象的ですっごく儚いんだよねぇ…。詩を使った表現も叙情的で何より世界観とキャラにマッチしている。

前に進むでも、止まる訳でもなく、ゆっくりと答えを見つけていく…、レンジだからこそ成し得た答えであり、彼等の行く末がどうなるのかが楽しみで仕方ない…!で終われば良かったんですけどね。 ハッピーもいいんですが、結果を出してしまうと後味が消えてしまうので残念、私的には敢えて答えを出さずに、『希望』だけを見据えた後味の残る良い終わり方で留めて欲しかったなぁ…。

単体で見ればこのシナリオは私的にはef のベストシナリオと位置付けてもいいぐらい良く出来たシナリオだなと思う。

火村と優子は言わずとも…。極端な演出は多少引っかかる部分はあるが、過去を背景に置いた優しさと悲しさで溢れるシナリオだ。
彼等が培った悲しくも優しく、幸せで満ち溢れた一瞬一瞬、そして優子がミヅキをかばい死んでしまう事も、全ては彼等の想いを受け継いだ(優子達に導かれた紘・みやこ・景・京介の想いも含め)ミヅキがef のテーマを想いと言う形で、久瀬を救うシーンは一つの答えと言ってもいいだろう。

愛が全てを救い赦してくれる…。死が約束された人間はある意味、悲しみなど全ての感情、人の人生の究極の形態であって、ミヅキの想いを遠ざけた久瀬の考えは正論ではあるが、それ以上に愛は死さえも優しく包んでくれる…、efの全てはこのシーンの為にあったんだろうなぁと思う。

そして最期に火村と優子が清算するシーンは、彼等の成長を見届けた上での別れであり、EDの 『It is a story of “Will”』このおとぎ話は様々な『ef』を受け継いで、『未来』に対しての希望・願いが込められた悲しくも、とても優しい物語だったのだと。

minori’s 4th challenge about “Will”』。まさに伝えたい事を見事に伝える事が出来たんじゃないのでしょうか?

キャラクター(12点)


■ヒロイン
・新藤千尋
事故により13時間の記憶しか維持出来ない、左目を失明した美少女。
特有の生涯を持つだけに、他者との干渉を避ける、または避けられるヒロイン。
姉と正反対で大人しい性格だが内面は自身の生涯故に割り切る程の強い精神力を持っている。

私的にこの作品の中では最も好印象なヒロイン。他者との独特の距離を持たせる言動などが巧みに描かれているので心情的な一面が上手く演出されている。

・羽山ミヅキ
常にポジティブシンキングな少女。
女性は常に笑顔でないとダメを信条とした明るい感じが好印象。
等身大の中学生らしい、全体的に暗い作品としては灯台的な役割。

・雨宮優子
震災の被害者で孤児であり、預かり先で悲惨なトラウマを追ったefの実質的メインヒロイン。
奇抜な言動が目立つ。絆や他者との繋がりを人一倍強く持つヒロインで、孤独に対して強いトラウマを持つ。
私的にかなり苦手な女の子、、日常描写が特に受け付けれなかった。

■主人公
火村の生き様が壮絶。これだけ凄惨な過去を持ちながら、自分の夢に真っ直ぐに進み生きる人間。
これだけの強さを魅せる男の涙の価値ってすごいと思う。幼き頃のミヅキと火村が泣き崩れるシーンは名シーン。
人間の心の強さと弱さの境界線を巧みに表現した人物像だったなと思います。
ラストは後ろを振り向かずに、一歩踏み込むシーンは…生きる希望を与えてくれる力強さがあった…。

ただ被害者意識が無意識に出ており、客観的に人を見下すような上から目線、考えも正しいとはいえ自己中心的な一面が強く描かれているので時折ストレスが強く溜まる部分もあった。

レンジ君も何もない等身大の高校生だが、永遠の苦しみを持つ少女に対し、何をどうすればいいか考え、行動し、苦しみ、悲しみ
ようやく見つけた答えの行き着く先が…。
人の価値って能力やスペックだけではない、『夢を叶えようとする強い思いが大事』まさにコンセプト通りの主人公。

 

システム(20点)


■インターフェース
言うまでもなく。前作のfirstと基本的にインターフェースやシステムは変わりありません。
相変わらずと言って言い程、美しいグラフィックと演出です。

機能性も前作よりは多少は変わっていますが、スキップの遅さやエフェクトによる負荷は気になる所だが…。
細かい点、特にバックログの自動音声と背景も巻き戻る点もお見事。

■CG鑑賞
全722枚。当然ではあるが、前作より1.8倍ほど枚数が多くなっています。
ヒロインが一人増えた事もありますが、CGの枚数の多さは尋常じゃない…w

■その他
んで、変わらずMOVIEの質はお見事。
OPは当然、firstの方がより印象的ではあるが、相変わらず新海クオリティが出ています。
んで、ラストの導入が…、あーやっぱ一番の見せ場!と言うシーンでクオリティの高いMovieを導入されればねぇ…。
しかも演出が…視点やアングルなどもまさに映画的と言えるクオリティの高さはほんと、素直に脱帽せざるえません。

CG & BGM(15点)


■キャラ絵
キャラ絵も上手い。すごく洗練されています。
グラフィックが綺麗なので見栄えが良い。

■背景画
first tale同様に背景画の上手さが際立っていますねぇ…。
天使の階段と言い、何気無い風景の良さが世界観とマッチしています。
音羽と言う街の良さが出ています。

■BGM
全40曲。first tale同様に心地よいクラシック調の音楽。

 

その他(3点)


何も言う事ありません。最初は感動したが、もう一つと思っていましたが、感想書くうちに思いだしては熱くなってしまった…w

 

総評 (96点 Sランク)


二つで一つ。単体ならば…と言ってもかなりの高得点。

揚げ足を取る訳ではないが、
冷静に考えてみるとこの作品、部分部分では過剰ともいえる演出が逆に言葉の重みを軽くしている場面が幾つか出てきている点が引っかかる。

特に顕著に表れているのが優子が火村に対して、自身の過去の経緯を話し自傷気味になるシーンや子供の事でナイフを取り出すシーン、久瀬がミヅキを突 き放す場面、(firstだが)みやこが紘に突きつける選択、これらプロットを一転させ物語対しより深みが増す重要な場面ではあるのだが、過剰な演出故に 言葉や想いが空回りしている点が私的に一番気になった部分。

逆 に火村が泣き崩れるシーン、世界で一番綺麗な言葉「ありがとう」、優子と火村の『愛しています…。』など演出によっては極限に澄まされた重みのある言葉に なったり、前後者とも極端なバランスではあり、美しさと醜悪さを兼ね合いがどちらとも演出によって過剰に表現されている点は、少し臭みが増してしまうん じゃないかなーと思えたりしたので、もう少しさじ加減が必要じゃなかったのかなぁと。
後、綺麗過ぎると言う点も…、ちょっと美化しすぎじゃないかなとも。

と言っても、なんだかんだ言っても感想書いてるうちに、数々ある名シーンを思い出しては心にググッと来てしまった…。
やっぱなんだかんだいって、このlatter taleは見事な作品だったと、プレイして感想を書いている間に、改めてそう思いました。

いや、これほど後からジワジワと感動を押し寄せる作品は久々だったかも。瞬間瞬間も輝きながらも後味の良さも光る物が合った、まさに名作に偽りない作品だったと思います。

全体的に重いですが、minoriの魂が込められた作品である事は間違いありません、是非ともプレイしてほしい作品。
と言うか、私的にも今後のminori作品には期待したいと思えた作品。

ef – the latter tale. OP (youtube) OP主題歌 『emotional flutter』 歌:原田ひとみ

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