ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

ef – the first tale.

2010.08.19 by てるりん♪

44.ef – the first tale.

企画:酒井伸和
監督:御影
原作・脚本:御影、鏡遊
キャラクターデザイン・作画監督:七尾奈留、2C=がろあ
演出:酒井伸和、結城辰也、姿月景
音楽:天門、柳英一郎(latter tale.から)
音響監督:松木仁美
OP製作:新海誠

 

 

<ストーリー>
【序章】
雨宮優子と火村夕がクリスマスの教会で再会するところから物語が始まる。2人は過去の記憶を思い出し、再会を懐かしむ。そして1年前のクリスマスから今日までに起こった物語を優子が語りだす。(by wikipediaより引用)

<感想>(基本ネタバレあり)
first taleとlatter taleと一気に駆け上がってきた。
first tale, latter taleとも関連性が強い作品だけに、個々のみをプレイする事は推奨されないが(作品を楽しむ上では)、今作品はこのボリュームで値段との兼ね合いを見れば不満を抱きそうな内容でもある。一応インタラクティブ・ノベルと謳っているので、値段と兼ね合ったボリュームにしてほしかったと言うのが本音。

しかし、演出力やグラフィックの美麗さを見れば非常にレベルの高いクオリティを感じられるので、その点のみを考慮すれば、満足出来るとは思う。

 

シナリオ(31点)


 

誰もが経験しそうな若き頃に持つ悩み、葛藤を丁寧に分け隔てる事無く描いた、割とお堅い感じの作品だ。
シナリオ自体、起伏が無く単調なテンポであり、学園が舞台の在りがちなテンプレ化された青春(成長・恋愛)物語ではあるんだが、様々な視点からのカット演出、グラフィックの美しさ、解りやすいテキスト文章からシナリオには入りやすい。

インタラクティブ・ノベルと謳うだけに、第三者視点で描かれる、群像劇である。

本作は互いの欠点を補うかのように、想いを紡いでいく人の絆や決意が描かれた作品です。それとefのテーマと定義する重要なシナリオでもあるのです。

夢を叶え続ける少年と居場所を求める少女
ある意味、必然ともいえる主人公とみやこと景の結末。学業と仕事に束縛された主人公と常に自由であるみやこに対しての恋。
互いに無い物を見据え、憧れの対象として自然と寄り添うように、みやこは自由が故に積極的に主人公に対してアプローチをするに対し、いつも近くにいながらその想いを伝えずにいた景との三角関係は結構ベタな展開でありながら、彼女達の心情が上手く演出されている。

『自由だからこそ、私には居場所が無い』みやこにとって紘は心の拠り所であり、孤独が故に紘に対して行ってきた言動が嫌でも突き刺さる。何をどうしても、例え主人公の友人だろうが、踏みいじって我物にするという考え方は傍から見れば非常に気分が悪い物を感じるが、生々しくもリアルな人間的な一面でもある。

夢でも恋でも想うだけでは、相手に伝わらない(夢は叶わない)。夢と行動が伴ってこそ、形として表れてくるのだ。景が素直になる箇所を間違っていたのも、自分の想いを隠してしまったからだ…。

結局は早い者勝ちであり、自分の事を一番に考えない人間は何をどうしても、損してしまう。

夢を追い求める少年と立ちあがる少女
それから半年…。
意外にも一本道で続くシナリオなのだ。結果、紘と景が結ばれる事は無いのだ。

紘を想いながら傷心している景と紘の友人である京介の物語。

ギャルゲーには珍しい、失恋したヒロインを再起させた物語。一般的にギャルゲーは選択されなかったヒロインに対しては排他的になる傾向だが、選ばれなかった景がどのように失恋を乗り越え、
前へ(未来)進むのかを描いたシナリオ。

….。
第1章、第2章とプレイしてきたけど、起伏が無いと言うより、印象が弱い。何と言うか誰もが経験した事のある恋愛経験を物凄く普通に丁寧に描いただけなので、引き込まれる物がシナリオに感じられなかったんだよなぁ…。演出だけは見事で確かに映画を見ているような気分にはなるのだが、これだけ感想が書きにくかった作品も無いんだよな…。

全員が生真面目過ぎると言う部分もあるのか、キャラクターの魅力はあるとは思うのだが、個性が感じ取れなかったというか、夢に突き進む真摯な想いや行動は素敵だとは思うんだけど…、何かが物足りないんだよねぇ…。これらのシナリオがefのテーマを定義すると言われても続編を期待したい(仮に当時買っていた場合)となるとやはりインパクトが弱いなと。

ただ演出が良かっただけに表面だけは魅入ってしまってサクサクプレイは出来たんだけどね。

 

キャラクター(7点)


■ヒロイン
正反対な性格を持つみやこと景がヒロイン。

どちらも魅力的ではあるが、私的には景の健気さがかなり良かった…。

妹キャラとは思えないドスの聞いた声はマイナスだが、生真面目な点などツンデレ+妹キャラの良さはシナリオとも直結していて好印象が持てるヒロインだった。
逆にみやこは等身大の女子高生…と言えば違うが、自己欲の高い思考など私的には駄目だった…、それ以前に言動がかなり痛々しくて辛かった…。
只管、ヒロと景ルートがある事を切望しました…。

■主人公
夢を持ち、妥協を許さない二人の主人公。
性格は正反対ではあるが、拘りを持っており、不器用ながらも真っ直ぐに進む全力少年。

どうにも、主観的ですが、キャラクターの魅力が私はもう一つ感じ取れなかった…。

 

システム(20点)


■インターフェース
システムに関しては見事です。ageなどに見られるようなキャラクターが動きながら会話したり、感情表現を演出していると言う意味では、minoriと言うブランドもシステムに力を入れている事は誰もが解ります。特にキャラクターの演出が繊細でシナリオに沿うように多彩な表情を見せてくれます。

細かい点、特にバックログの自動音声と背景も巻き戻る点もお見事。

■CG鑑賞
全459枚。
数が半端ない。兎に角、グラフィックに力を入れている事がよぉ~く解ります。
実質ヒロイン(みやこ、景)は2人ですが、数が平均で約220枚程あります…。

■その他
OPムービー。評判があるだけに流石。と言うか新海誠ならば尚更。
新海誠はキャラ絵より、『秒速~』や『あの雲の』を見ていればわかるが、背景画の緻密さが半端なく上手い。どれも実際のある土地をモチーフにして描かれているが、綿密に再現されているようにリアリティのある描写で、巧みである。(横の作品は実際にロケ地に回って何千枚も写真に収めて描かれていますしね)
背景の上にキャラクターが乗っかっているのではなく、背景が逆に目立つぐらいに、キャラクターが溶け込んでいるような、そんな作画の上手さがあるんですよねぇ…。
実際にどこまで製作したかは解りませんが、取りあえず美しいの一言、それに限ります。

CG & BGM(15点)


■キャラ絵
キャラ絵も綺麗。背景画と相俟って更にキャラクターの美しさが洗練された感じ。本当にその場所に溶け込んでいるかのような、美しいグラフィックには誰もが見惚れるかも。
キャラ絵としても申し分ない美しさ。全体的にキャラクター可愛さが目立ちますが、キャラクターの感情表現が豊かに演出されており、一つのドラマとして成り立っています。いや、お見事。

■背景画
この作品の肝は背景の美しさ。兎に角半端ではない。映画的手法を取り入れた演出、インタラクティブ・ノベルとminoriが言うだけあって、間違いなくその点においては今までにない物を感じさせてくれた演出だったと思います。

特に光の使い方や、キャラクターの会話表現、位置取り、どれを見ても、一つの動的作品として見れるものであり、叙情的な作品としてより効果的に作品が練り上げられている事は作品を読んでいていも伝わってきました。

■BGM
中世ヨーロッパ風の街並みを舞台に、音楽もクラシック調で心地よさを感じる事が出来る、BGM。
全体的に数は少ないのが残念ですが、作品と合っていて良い感じかと。

 

総評(73点 Bランク)


掴みとしてはもう一つ。彼等の物語は間接的とはいえ、latter taleのミヅキの成長の糧として、テーマの答えとして描かれる事になるのだが、もう少しインパクトが欲しかった。

本作品としては、インタラクティブ・ノベルの趣向はキャラクターの心情を演出する上では効果的ではあるが、肝心のシナリオやキャラクターの立ち位置が曖昧と言うのも否めない。

ぶっちゃけ根本的な否定になってしまうが、夢に進む過程で、紘自身、彼女の存在は要らんような気がしてならんかった(当然景も立ち直る上で恋愛が必要不可欠だった訳でなくあくまでも切欠であったし)。必然と言うよりかは偶然であり、ただ人は支え合って生きていかなきゃいけないとか、敢えて困難な道を選ぶ事が答えだ!って言う訳でもないと思うのよ。彼等が持つ夢が互いの人生影響しあう訳でなく、即発されて相乗効果を生み合っている結果から、それが正しい的な意味合いにも取れるけど、latter taleをプレイすればより明確にそう感じてしまってね…。

これを言うと全ての作品を根底を覆してしまう気がしますが…w 結局は強い意志が感じられなかった事かなぁ。
うーむ、何とも曖昧な感想になってしまった。また書き直すかも…w

ef – the first tale. OP (youtube) OP主題歌 『悠久の翼』 歌:原田ひとみ

■関連作品
ef – the latter tale.
eden* They were only two, on the planet

■関連商品

TECH GIANスーパープレリュード『ef - the first tale.』 (エンターブレインムック TECH GIAN SUPER Prelude)

出版社:エンターブレイン( 2006-12-20 )

定価:

ムック ( 59 ページ )

ISBN-10 : 4757731116

ISBN-13 : 9784757731110


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