ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

きっと、澄みわたる朝色よりも、

2010.03.20 by てるりん♪

32.きっと、澄みわたる朝色よりも、
エモーショナルAVG
原 画 – やすゆき、ヨダ
シナリオ
– 朱門優
企画・脚本・監督・プロデューサー:朱門優
音楽:樋口秀樹(Tynwaldmusic)
歌:WHITE-LIPS(Tynwaldmusic)


<ストーリー>
崇笹丸には、昔離れ離れになった、仲良しの三人の仲間がいた。その名を「四君子」。それから幾年が過ぎ、芸術家志望の霊峰、夢見鳥学園で再び出会うことが出来た。それも同じクラス、そして、「四君子」しかいないクラス、"赤組"で。 しかし、時間が四人の心に距離を作ってしまった。笹丸はただ信じた、再び四人で「四君子」であるといえる日々が来ることを。それを信じて夢見鳥学園の文化祭、通称「彩生祭」(あやなしさい)で作品を作ることにした。 その作品の条件は、クラス毎に提出すること、そして、それぞれのクラスの色、つまり赤をテーマとすることだった。 笹丸は誓った、"あり得ない事をなし遂げてみせる"と。(by wikipediaより引用)

 

 

<感想>
propellerの作品。
ヒロインっぽいキャラクターは結構な数出てくるのですが、実質攻略できる(恋人となり行為に至る)ヒロインは一人だけと、エロゲらしからぬ展開に物言いが出た作品でもあります。事前に攻略出来る様な情報が書かれていたとか、書かれていなかったとか…。
俗にヒヨゲー、ササゲー、若ゲーなんて言われてます。
確かに魅力的なキャラクターが多くいただけに非常に勿体ないと思う反面シナリオに関しては一本道で根底がしっかりとしている為にライターが伝えたいテーマ性が綺麗に描かれています。

最低限企業側もそれなりに情報を提示する必要はあると思いますがね~…。
最近話題になっている都議会の法案、非実在青年問題も議決されると風当たりが強くなるんでしょうかね…。
 

■テーマ要素

pikanaki
pikaomosiro
pikaodoroki
4 5 2

泣…基本一本道なのでぶれる事無く進むシナリオの行き着く先に感動が待っています。人の優しさと絆に存分触れてください。
笑…春告さんの下ネタトークにツボれば笑えます。私は普通に面白かったです…w
驚…夢見鳥学園の真実に気づいた時…?主人公の違和感に気づいた時…?

 


シナリオ(42点)


人の和(輪)、優しさを描いた理想的な世界それの形は人ぞれぞれ異なる
人と人との絆、そこから生まれる人の優しさをテーマとした物語です。和をモチーフとした世界観で非常に美しい世界観です。
その優しさを様々な形で物語る和風伝奇的な展開で綴られている。因みにお話の背景にある紅葉伝説について⇒紅葉伝説

言ってしまえばこのお話は理想的な世界です。優しさが満ち溢れた世界…あまりにもご都合主義で理想論に過ぎないお話なんです。
そんなご都合主義な展開でも人との絆をとても優しく包むような柔らかいタッチで描いてくれています。

リアルの世の中なんて、ご都合的な優しさなんて早々存在しません。ちょっとした善意ですら偽善や見返りとして見なされたり、悪意として見なされることだってあります。極論ではありますが、悪意に満ちた世の中だからこそ、このような世界に想い焦がれ、人間は絆や優しさを大事にしたいって思うんですよね。こういう優しさに包まれたシナリオは良いですね。
人間って直接的に孤独な生き物なんだけど、家族や友人、恋人と言った絆、支え合わなければ生きていけない弱い生き物でもあるんだなってこのゲームをプレイすると実感しますよね。

人は優しさの『輪(和)』の中で互いに手を取り合い、手をつなぎ合う世界を夢見る、、そんな平和な世界があればいいなぁと幻想的な願望でもありますが、とても美しく描かれており、シナリオとしても行きつく先の答えがとても鮮明でわかりやすく描かれています。

■痛みを伴う優しさ
人に優しくする事は痛みを伴う、その痛みを知る上で、人は他人に優しく接する事が出来るのか?この作品の最大のテーマでもあります。

皆良い人だよね…。アララギとヒヨを見ていると、特にこのゲームのテーマ性が如実に表していると思います。好きだからこそ一歩踏み込めないアララギ、好きだからこそ想いを気付かせようとするヒヨ。互いに行動こそ対極ではあるが、友人であるからこそ互いに一歩引き合う姿が鈍感な主人公を通してヒシヒシと伝わってきます。

特に1週目のアララギへの気持ちに気付いた主人公が取った結末にアララギ自身が身を引く姿など、想いの強さが強く表れていて、ここにある友情って傍から見れば偽善に見えるんだけど、悪意に満ちていない人間の美しさがありますよねぇ…。痛みを知るからこそ、痛みがわかっていても絆が壊れる事は彼らにとって計り知れないものであり、主人公が生きる理由が『四君子』にあるからこそ、他3人の四君子が互いに主人公の気持ちを大事に考えている事も伝わってきます。

正直言えば、そんな世の中は甘くないし、自分が身を引いていたら一番自分が損する事は明白でもありますし、そういう意味では2週目、3週目の展開は全員見事な程に優しさ、痛みを感じるまで至っている点は何とも美しい終わり方だなーと。(ご都合的な展開ではありますが)

優しさは人に伝わる
このゲームの根幹にあるお話が上記にもあげた紅葉伝説を多少アレンジした形が一つの大きなテーマとなっている。
若を通して、人は本能的に優しさを備え持つものなのか、人の優しさは本当に伝わるものなのかと成長した主人公中心としてシナリオを描いています。(ラストのシナリオ)
この紅葉伝説と言うのが良いスパイスを利かせていて、例え、どんな良い人(優しい)でも悲劇は起きる。テーマに対し石を投げて波紋を呼び問いかけています。

・・・結局定義をしたものの、SF的な展開にご都合主義な終わり方になってしまったのは残念ですが、ご都合主義だからこそ描いてほしいシナリオってありますよね。
まさに、この作品は都合的に描く事で人の優しさの灯を照らす素晴らしい作品だったと私的には思っております。

 

キャラクター(13点)


■主人公
和を愛する優しい心を持った主人公。少年時代、心に負ったトラウマから救い出した仲間や絆に対してかなり固執した観念を持った主人公。自身以上に他人を愛する傾向があり、仲間に対して誹謗中傷されると超人化するw

う~ん私的にあまり好みじゃないキャラクター…。豆知識の披露は良いとしても、主人公の考え方がくど過ぎる。主人公のテキストが理論武装されたような考え方なので、やたらと冗長に感じる。おい、そこはもっと簡単に説明出来るだろ…など無駄な部分が多い。
自他が認める鈍感王だけに言動に苛立つ部分も。背景が背景だけにキャラクターとしての位置は最もなんだけど、、、。主人公に対してのヒロインの依存度も結構強烈(特にヒヨとか…)。

■ヒロイン
アララギ最高!だけあって1周の展開が何とも酷すぎっす…><; 
夕陽に照らされたアララギさんの画像が最高に萌えました…。可愛さや性格なら最高クラスなんだがぁ…。
あー、絶対ヒヨより断然アララギだなぁ…。
アララギ⇒春告⇒ヒヨだなぁ、ヒヨもいいんだけどね…!それ以上に二人の四君子が良かっただけっす…w
四君子が中心となるが、それぞれ役割もはっきりしていて、仲間の絆や甘酸っぱい展開もまさに青春だ…!と言える良い仲間達。
春告のギャグもツボに嵌れば笑える展開だし、キャラクターの愛情割り振り具合が…、あーやっぱ攻略キャラクターが一人だけってのはエロゲならずとも辛い展開だよなぁ…。
アララギかわいそす…(;_;)

BESTヒロイン:夢乃蘭

システム(15点)


■インターフェース
システムは至ってシンプル。スキップ機能も優秀で全体的に見やすくユーザーに優しい感じ。シナリオに特化している作品なので、エロゲーと言うよりはライトノベルに近い作風。一本道でもあるので、システム的には特にスキップ等を使う必要性がないかもしれないね…。

■CG鑑賞&回想シーン
全171枚ぐらい。卵顔のあの何とも言えないCGが印象的…w
回想シーンは3シーンと少ない。蘭の回想は半端。

 

CG & BGM(15点)


■キャラ絵
絵師の画力がモノを言った作品。
キャラ絵も非常に繊細で上手いです。立ち絵よりは、イベントシーンの画像の方が特に唸ります。

■背景画
特に背景画は芸術学園が舞台だけあってか、非常に美しいです。所々日本の和を描いた自然、建物が目に入ります。
特に色の使い方がとても繊細。赤・青…など色彩が豊かで情緒溢れる世界観はお見事としか言えません。OPも秀逸。

■BGM
全37曲。うち歌唱付きは3曲。
BGMもめちゃくちゃ良いです。世界観と相俟って落ち着くようなBGMが特徴。WHITE-LIPSの音楽も雰囲気に非常にあっており、CGとBGMに関しては最高級に作品とマッチした感じです。特にOPの『紅葉』は胸に沁みゆくような繊細のある音楽で、雅楽っぽい雰囲気、音が雰囲気あってかなり良い音楽です。WHITE-LIPSの中でもかなりお勧めの曲。

 

その他(3点)


世界観、CG、BGM、一本道のシナリオ、テーマと言い全てが上手く混ざり合って生まれた作品。まさに芸術だなーと思えた作品でした。
エロを目的として購入すると痛い目にあうので要注意ねw
因みにやっぱ、攻略対象キャラクターが与神ひよだけってのは勿体無い!-1

 

総評(88点 Aランク)


シナリオだけでも十分に面白い作品。基本一本道であり、攻略対象キャラクターが固定されている点はエロゲーと言うよりライトノベルよりなゲームではあるので、その点だけ気にならなければ良い作品だと思う。
このゲームの伝えたい事はほとんど、シナリオの中のキャラクターが台詞で喋りまくってるのでわかるだろう。
痛みを知るからこそ他人に優しく出来る…、うん良いですねぇ…。

特に和の趣が作品や世界観を通して非常に繊細に美しく描かれているので、BGMや背景画が相俟って非常に美しい作品だと思う。

和を堪能したい方なら是非ともやるべき作品。朱門優さんのシナリオが好きな方もお勧めかな。

きっと、澄みわたる朝色よりも、 (youtube) OP主題歌 『紅葉』 歌:WHITE-LIPS

 

■関連商品

きっと、澄みわたる朝色よりも、 ドラマCD

きっと、澄みわたる朝色よりも、 ドラマCD

定価:¥ 2,160

Amazon価格:¥ 2,160

カテゴリ:CD-ROM

発売日:2009-10-09


きっと、澄みわたる朝色よりも、 豪華初回限定版

きっと、澄みわたる朝色よりも、 豪華初回限定版

定価:¥ 10,584

Amazon価格:¥ 9,500

カテゴリ:DVD-ROM

発売日:2009-07-24


Posted in propeller

Trackback URL

承認制です。トラックバック歓迎です。スパム系は許可しませんのご了承

コメント

本文入力

SEO Powered by Platinum SEO from Techblissonline