ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

CROSS†CHANNEL

2009.09.11 by てるりん♪

15.CROSS†CHANNEL
シナリオ:田中ロミオ
原画:松竜
音楽:Funczion SOUNDS

 

 

 

 

<ストーリー>
主人公の黒須太一は、群青学院の放送部に所属し、そこで得た仲間たちとの楽しい時を送っていた。
しかし、ともに時間を過ごす中、それぞれ心に歪みを抱えたメンバーたちの間には亀裂が生まれ、あるときを境にそれは決定的な破綻となり、「放送部」は断絶してしまう。
太一が起死回生を賭けて臨んだ合宿も失敗に終わり、心中がバラバラの状態で街に帰還する放送部メンバー。しかし、そんな彼らを迎えたのは、生物の存在が消え、常軌を逸して静かになった街だった。
「世界で八人だけの人類」になるという異常な状況下で、それぞれの歪みを顕にし始める部活メンバー。バラバラの心中はそのまま彼らを迷走させ、もはや部活 などできる状態ではなく、唯一部長の宮澄見里だけが夏休みの課題であるラジオ放送用のアンテナを組み立てる活動を行っている状態であった。
そんなある日、ひょんなことから町はずれの祠にあった「ノート」を発見した太一は、人類の存在しないこの世界が1週間単位でループしていることを知る。
閉じた世界と繰り返す一週間の中、太一は仲間たちとふれあい、衝突し、そして和解していく。
その果てで彼は、自分自身と向き合い、ひとつの決断を下す。(by wikipediaより)

■テーマ度数

pikautu
pikanaki
pikaguro
グロ

5 3 3 5

鬱…テーマ全体が鬱です。舞台も精神異常を患う学校。対人コミュニケーションをテーマにした作品
泣…泣ける!という展開よりか、考えさせられるような展開と終わり方。
グロ…展開によって結構残酷な描写も出てきます…。
狂…世界観からして狂気。あの

 

<感想>
テーマは『孤独』、『共存』、『人との繋がり』。特に『孤独』を主なテーマとしたシリアスで重いテーマです。
人間誰しも『孤独』で生まれ、『孤独』に死んでいく…。広義的に見れば一人ではないかもしれませんが、本質的には人間は孤独であると言う事。その『孤独』をテーマに主人公と他7人が持つ『孤独』から生まれるトラウマを持っており、それぞれ個々にシナリオを展開していきます。個々が直面する『孤独』に対してどのように『生きていくか』大きく深い意味合いを持ったテーマ性が私的に考えさせられました。

 

シナリオ(44点)


全員が持つ『孤独』に対しての人間関係や人との接し方など絶妙で描写が巧い。

桐原冬子…
他人への依存、逆に孤立した時のプライド故の拒否。極端な精神構成の持ち主。『孤独』を指向する傾向で、ある意味純粋過ぎる感情が強烈に描かれている。他人への依存と言う意味では嫉妬以上の独占欲が丸出しで、まるで己がないような非常に不器用な生き方だ。
孤独に対してアプローチを知らない人間、金持ちのお嬢様って一度道を間違えると・・・って感じにしか受け取れない

佐倉霧…
異常に他者に対しての変化に敏感な感覚を持つ。性格的に冬子と類似した精神的な異常の持ち主であるが、『孤独』に対して恐怖心を極端に抱いている。分裂気質な一面はそこから来ているのかなと。キャラ的には信じれる人間に対しては素直なイメージだが敏感な性格から悪意に対して非常に嫌悪感を示していて、シナリオにも良い意味で刺激を与えているキャラクター。『恐怖』と『孤独』は表裏一体と言った感じ。

山辺美希…
その明るさから良い意味で緩和剤的な役割。自己を確立している所から他人に対して本来持つ他人との共感が亡失した感情の持ち主。他人を利用する事で己の存在を確立しているような感も受ける。それとは裏腹に人と接する事で本来もつ感情が出てきている点は人間らしいと言うと変だが『孤独』に対して皆同様に恐怖を抱いている。例の場所に居座っていた点も、自己確立した一面を失いたくなかったと言う意味合いにも。
しかし、自身が行っている行為に気づき、他者への痛みを共感する事から初期化する点などは良いシーンだったかも。『孤独』や『絆』と言ったモノを強く感じるシナリオ。

宮澄美里…
規律を順守する事から、規則を越えた行為に対して、自ら傷をつける、自傷癖の持ち主。こちらもかなりスレスレのラインの性格を持った持ち主…。救われないシーンもある意味強烈すぎる…。自ら共存を断ち切り孤独になるような感じ。弟の島友樹との関連するシナリオだが、姉弟愛的な絆を描いた方向性かも。正直、言いたい事が一番伝わりにくかったシナリオ。

支倉曜子…
完全超人キャラ。寡黙ではあるが、何に対しても素早く完璧にシナリオを遂行する強烈なインパクトを持つキャラ。シナリオ中も世界の秘密を知り、単独で行動したりとすごい一面が出ているが、時折主人公との絡みで笑えるギャップのある行動が良い。色んな意味で強烈なキャラ。孤独の中で強く生きた人間の為、他者へのコミュニケーションなどが出来ず、機械的な人格構成を持っている。完全に自己確立をしている為に無駄がない。主人公にぞっこん。ある意味、主人公並に孤独に浸透した人物で、孤独に対しての恐怖を強く感じたシナリオかも。

主人公も相当強烈なトラウマを持つ人物。まぁ舞台が舞台だけに全員強烈すぎるほどの背景を持ったキャラクターばかりで、表面ばかり良くても裏が凄まじい事になっている。

他者の痛みと自身の痛み…、この世界観からより『孤独』と言うテーマ性を表面化させる事で、各々の自我の境界線が崩れていく(既に崩れてる感も…)人と人との繋がりをより負の部分を見せる事でくっきりと表面化させたシナリオ。強烈です、痛みを伴う事で繋がりを確認する手法とか結構きっついなぁ…。

しかし、全体を通してもよく出来たシナリオばかりで、考えさせられる。

 

キャラクター(12点)


■ヒロイン
キャラクターが皆、表面的にはまともなのだが、心に傷を持った、壊れた人間達です(心が)。
個々が持つ『孤独』が徐々に表面化していき、それぞれ決壊を齎すシーンはインパクトありました。
ただ、皆コワレテイル人間なので、際限がありません。
キャラクター造詣が容易とは言いませんが、シナリオに対して幅を広げる事も、あわせる事も出来るので…。

■主人公
表と裏が激しい。出てくる中では一番『異常』な存在であり、物語に深く関わっています。
冒頭はエロネタトーク全開でかなり引きましたが、中盤以降シリアス路線になってからが見せ場。

ラストはそれぞれが思う所でしょうが、前向きな終わり方と。

 

システム(10点)


■インターフェース
基本共通ルートが大半を占める。
同じ内容でも(回想シーン)、スキップ出来ない苦痛が伴います…。
細かく言えばホイール機能が無いのは痛い。メッセージは早くて作業向きw
ダブルクリックでフルスクリーン。

■CG&回想
全84枚。回想シーンは一人3個程。

CGBGM(12点)


■キャラ絵
全体的に線が薄い。世界観くっきり表れているような感じ。特に萌えるよう絵柄でもないので、もう一つインパクト不足を感じてしまいます。

■BGM
全25曲。内ED曲のみ歌唱付き。
.『CROSSING』が秀逸です。クロスチャネルの世界観を歌詞でがっちりと表した名曲だなーと感じます。

 

その他(4点)


鬱ゲー的な展開、それでも全員救われただけでもなく、一つの切っ掛けに気づいただけに過ぎない、ただそれでも前を進むもの、路頭に迷い続けるもの…結果は無くとも、心に響くものは十分にあった。くろすちゃん寝る!

 

総評(82点 Bランク)


それぞれの『孤独』に対する思いや他者に対しての接し方などかなり繊細に描かれていた。
シナリオ的にかなり鬱で強烈な一面もあるが、ラストに関しては、、あーそうきたかーと。
普通になりたかった主人公が取った行動は確かに切ないものが…。
一人の世界に籠ったと言うわけではなく、他者に対しての絆と言うか想いと言うか…を知り、孤独に対しての恐怖を知ったからこその行動であって、ある意味すげぇ終わり方だなーと。

現実世界へと送還されたそれぞれの仲間達に関しては…。それぞれの『生き方』について言及に触れる訳でもなく、一つのシナリオ消化に過ぎない終わり方。
主人公がとった行動は自身に対しての『孤独』に対抗する思い出を作る行動に過ぎず、奇麗に纏まった訳でもなく…。
それでも、人と人との接し方、生き方がそれぞれ如実に描かれていた。
結果や過程と言ったもんじゃなかったなーこのゲーム。

負の部分を見せる事で、より美しい別の一面を見せる手法ってすごいよ。

CROSS†CHANNEL ED(youtube) ED曲名 『CROSSING』 歌:Marica (OPがない)

 

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カテゴリ:CD-ROM


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Posted in FlyingShine

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