ギャルゲー・エロゲーを中心とするレビューを綴るブログであります。基本ネタバレありです。
2016年は8作品。久々に熱が出た。今年は…今のところ気になる作品もない。

俺たちに翼はない

2010.03.01 by てるりん♪

31.俺たちに翼はない
制作:Navel
企画・シナリオ:王雀孫
シナリオ補佐:ヒガシの助
キャラクターデザイン・原画:西又葵
音楽:アッチョリケ

 

 

 

 

<ストーリー> 大都市「柳木原」(やなぎはら 略称ギバラ)では、今日も誰かのありふれた物語が生まれていた。季節は冬。寒さが厳しい白い空。心に悩みを 持つ若者たちが繰り広げる群衆劇。そんな若者たちが傷つき、笑いあう。どこにでもあるような恋物語が今語られる。 (wikipeadiaより引用)

■テーマ度数

pikaodoroki pikaomosiro
2 5

驚…ネタバレと言うか、主人公の秘密を知る事で世界が見えてきます。多少の鬱もあり。
笑…テキストが良い味出してます。狩男さんなど奇想天外なキャラクターが勢揃いしています。かなり笑える。

 

<感想>(基本ネタバレあり)

おれつばをプレイ! SHUFFLEで有名なNavelさんの作品。Navel作品は初プレイ。
王雀孫さんのシナリオは初め てプレイしますが、テキストが非常に特徴があるライターさんですね。 楽しませて読ませていただきました。
テキストに癖がある故に、好みがはっきり 分かれそうな感じを受けました。 私的には好みのテキストだったかな。

 

シナリオの展開はほぼ固定
鷹志(タカシ) ⇒ 鷲介 ⇒ 隼人 ⇒ カルラ ⇒ 鷹志(ヨージ) ⇒ 各主人公のヒロインとの結末 (小鳩は真ENDで最後)

いきなりネタバレです(要反転)。主人公達が『解離性同一障害(多重人格障害)』である。
なので、各主人公の視点と言ってもほぼ別物の為に、群像劇視点で物語が語られていく。
テキストは技巧的な文章なのだが、かなり癖がある為に、受け入れられない部分もある。
特に日常会話においては各主人公に合わせた特徴のある文章を振り分け、同舞台ながらも主人公により全く違う文体になっており、文章を読んでいても飽きない。
多面的な柳木原の世界観を見せながら、現代若者の群像を描きながら社会的な事象を踏まえた若者視点から描いている。(電波的なキャラが多いのは目を瞑るとして) ただ灰汁の強いキャラクターが多く存在する為に、厨2病的な痛い台詞やキャラクターが多く見受けられ、不快感になるシーンも多く、一概に受け入れやすい文章とは言えない。
特に隼人編から顕著に文章が砕けた感じなり(キャラ的に)、柳木原の裏と表の一面を表現した世界観でもあるので、特に気にはならなかったのだが、主人公によって文体がガラリと変わる為に、世界観もガラリと変わってしまう。

多方向から描けるテキスト量の多さや特徴が王雀孫さんの良さなんでしょうね。
特に日常会話のパートが非常にノリが良く、コミカル。作品の方向性に合わせれば非常に素晴らしい作品が生まれそうな気がします。
悪く言えば、押しつけ感が強ーい,,,記号的なキャラに台詞、明らかに(過去の作品プレイして事無いのでわかりませんが)シナリオによって重みを入れている部分、メリハリが分かれているってのも、読まされている感があるよね。

 

シナリオ(32点)


主人公の特性を活かしたシナリオで、各主人公達が欠けたモノ(心)をヒロインと通して成長していく物語である。
正直、テキストの面白味は感じたが、シナリオはそれほど面白いとは思えなかった。
各主人公達が持つ問題を完全に否定するわけではなく、前向きに肯定している所。 と言っても結構投げやりな部分があるのは否めないのですけどねぇ…。

BAD ENDが山科京シナリオのみしか存在せず、どのヒロインもハッピーエンドを迎えます。
シナリオ重視というより、日常会話などを重視したシナリオっぽい感じ。
各主人公のシナリオの感想を述べると…。

■羽田鷹志(タカシ)
自分の中に閉じこもるのは逃避ではなく探索』。明日香の言葉です(蔵人が言うけど) 現実逃避した先から何を持って帰るかが重要と述べる事で現実に向き合えない鷹志を救った台詞でもあります。
う~ん、かなり前向きで良い言葉だとは思うのですが…。
そもそも現実逃避自体、直面した問題に対して、防衛反応と言える行動とも言われます。
本来ならお酒や食事の過剰摂取や薬物と言った物質的な依存へと向きやすいですが、鷹志は妄想する事で、現実逃避をするのですけど、鷹志の性格上、現実逃避以上に、そのKYを何とかしろよw 的な方がよっぽど心配なんですが…。

深く突っ込まずに、妄想してもいいから、もっと現実も見て前向きにね!って、正直鷹志って強固な性格も含め、かなり恵まれている感があるので(学校1の美少女にゾッコンされてるとかってw)、説得力に欠ける部分もありますよね。
ここに出てくる山科や渡会も鷹志と共通するアレ(類似的に)を持っている(た)だけに似たもの同士って訳なんですよねぇ。

寧ろ、ヤンデレ山科さんの厚生労働省か!シナリオの方がよっぽど現実味あってこえーよw
あれをネタ的な選択肢で迎える事が出来るシナリオですが、ジキルとハイド(クソネタバレw)にもあるように、一変何ら変わらない人間性を持つ人格と異常性を持つ人格を狂気的に描いているように、山科さんシナリオ(厚生労働省行きw)の方が扱ってる特性としては、浸透している感じがするのだが。

オマケ的なシナリオ臭いが…、綺麗に終わる方が余程現実味が無くなる為、必要性の無いシナリオだった思うんですが(方向的に)、カルラも同様、完全にネタにしか使われてないしw

■千歳鷲介
まぁ第2章にあたる部分。2章からガラリと作風が変わってまふぅ・・・。かなり笑えます。狩男さんが最高に笑えます…。
人と深く付き合わない主義の鷲介と人に嫌われる事を恐れるタマヒヨの淡い恋物語…。
ツンデレタマヒヨと鷲介の恋愛過程が中々コミカルに描かれている。 全体的に1章と打って変わってかなり全体的なノリが良く、王さんの得意としているテキスト何でしょうね。
シナリオを楽しめと言うより、会話を堪能しろ!的なノリなんで、素直に日常会話を楽しみましょう。

シナリオもオーソドックスでギャルゲーのどこでもありそうな展開、王道シナリオだっ…。

■成田隼人
主人公って何で、こうも髪型やルックスが微妙に変わるんだ…?と。

それで尚、見分けれる周りの人間もすげーよw と少し言ってみる。 あえて人付き合いを避けるハードボイルド隼人シナリオ。
更に1章、2章とは打って変わってやたらとDQNキャラが多数登場するシナリオです。
柳木原の表を描いた1,2章とすれば、柳木原の裏の世界を描いたのがこの3章。

今まで一匹狼で生きてきた隼人の心境変化巧みに描かれており、不思議っ娘、鳳鳴と触れ合う事で自分は一人ではなく周りから支えられ、支え合っているんだなと自覚するシナリオ。
正直主人公の特性が活かされているシナリオってほとんど鷹志だけだよねぇ…。

主人公の特性って結局はシナリオ以前より、都合良く日常会話に織り込ませる為のモノにしか過ぎないモノだったのかなぁとしか言えません…。

やっぱ人って恋愛する事で素直になれんだろうなーって2,3章をみて思いました・・・。

■ヨージ&カルラ
ほぼ終わってます…w。
ヨージと小鳩の関係はやりすぎでしょ…と。特に統合編のあの展開は酷すぎw

カルラもほぼネタに使われているだけ。主人公の特性で言う最も危険な人格だけあって、結構手荒く扱われているのはなぁ。

あのチャンネル設定はどれを見てもすごいよなぁ…。

■統合編
おれつばの、主人公の特性が発症してしまった経緯の足跡を辿るシナリオ。
うんうん、兄妹愛はいいねぇ…って、本当に良いのか!?

ここも、正直日常会話を楽しむだけのシナリオになり下がってしまった感が強いよなぁ…withヒロインとの恋仲物語。。

だって、今まで出てきた面々が顔を合わせるんだから、そりゃ面白く無い訳ねぇ!って感じで…。
うわぁ…似たような美少女が一杯並んでるわぁ…って蔵人さんに一言仰って貰いたかったんですが、、今まで3人が意中にしていたヒロインを存外に扱い、小鳩一筋ってのも。
5倍とか、確かにすごいわなぁ…w 結局なんだかんだ言って、いつの間にか小鳩と想いを伝えあって、いつの間にかハッピーエンドっすよ…。

統合って、、結局、、、アレってネタにしか使われてないよな…w

う~ん、おれつばって結局何がしたかったのか、何を伝えたかったのか、正直わからない。
確かにどこにでもありふれた、そんな物語でした…。

全体的なシナリオ構成(伏線など)やテキストの良さはかなり伝わってきたのですが、正直内容自体は対して良いって程でも無い。
起承転結のバランスも悪いし、特に結の余韻がほとんど無いも同然なので、カタルシスを味わう事も出来ない。
結局俺達にはつばさが無くても、あってもどっちでも良かったのさ…!

■BEST シナリオ : …、強いて言えば鷹志シナリオかなぁ…。(渡会明日香)

 

キャラクター(11点)


■ヒロイン
何だろう…属性がもう一つわからん…。
ツンデレ(?)、ヤンデレ、不思議っ娘、学園のアイドル?
出てくるキャラが個性的すぎる。電波系なのだが、面白いから全然ありですが…w 

明日香が…すごい良いよ…。『なんだと』とか、このキャラクターかなりツボの押さえ所が上手いって…。
時に見せるSっ気の部分とか…、よく作られてるよなぁ…、全体的にオーソドックスな部分もあるけど、世界観や主人公に合わせて練り込まれて作られている なーって所々会話などを聞いて感じました。

■主人公
いじめられっ子、ハードボイルド、お調子者・・。
多重人格故に様々な主人公を楽しめます…。

■サブキャラ
サブキャラクターを含め全員個性ありすぎです。 狩男さんを筆頭にYFB三馬鹿など男性キャラが特にオゾマシイぐらいっす…。
アレキサンダーには行ってみたいが、あんな都会にぜってー行きたくねぇww
LBとかにラップで声掛けられただけで、何か背筋が凍りそうな予感…。
 

システム(18点)


■インターフェース
取りあえず、共通部分がとんでもなく長いので、一気に飛ばせるスキップ機能が充実しましたよ。
細かいユーザビリティも考慮されており、扱いやすシステムです。

■CG&回想
全306枚ぐらい。かなり多い。
立ち絵、背景絵を含めての数。細かいモーションを含めたら400枚オーバーぐらいありそう。
各ヒロインで30枚前後。サブキャラもかなり充実しているので、すごいとしか。

回想は14シーン。ムービー2つ。
 

 

CG & BGM(12点)


■キャラ絵
蔵人さんに自虐ネタを言わせるだけあって、絵の特徴が…。全員同じ顔にしか見えないw
比較的に可愛いらしい萌え絵で綺麗だとは思いますが、プレイ当初は違和感がすごい残った…。

■背景画
街が舞台なので、特に変わり映えしない感じかな…。

■BGM
全58曲。うち歌唱付きが6曲。
BGMのタイトルまでやたらとノリが入ってる…。
全体的にアップテンポの曲が多いかなーと。

 

その他(3点)


テキストの面白さがグッドb 世界観や会話にのめり込めればかなり楽しめる作品かと。

 

総評(76点 Bランク)


めちゃくちゃ面白い!って訳でもない。好みが分かれる作品だろう。私的には楽しめたのでそれで良しなのだが。

もう、ネタバレしますが、解離性性同一障害と言う難病を描いた作品でもありますが、使われ方としては重く扱われている訳ではなく、キャラクター、シナリオに都合よく使われているので、全体的に見ても、重々しいという点は無い。
寧ろ、柳木原の表裏を描いた世界観の方がシナリオにより直結している感じで、柳木原全体の人間模様を描いた群像劇って感じの方が強い。

特にテキストの際立っている、渾身の作品でしょうか。一般受けし難いとは思いますが、楽しめる作品です。

 

俺たちに翼はない OP1 (youtube) OP主題歌 『Jewelry tears』 歌:美郷あき

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