秋葉原を拠点とする総勢3人の小さな発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーで、厨二病から抜け出せない大学生の岡部倫太郎はサークル仲間と日々ヘンテコな発明を繰り返していた。2010年7月28日、岡部は単位取得のため同期にして友人の橋田至と共に向かった講義会場で、弱冠18歳でアメリカの科学誌に学術論文が掲載された天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。
しかし、彼はその数時間前に、ラジオ会館の8階奥で大量の血溜まりの中に倒れる彼女を見ていた。そして、それを橋田へ報告した携帯メールは、何故かその1週間前の日付で受信されていた。その直後、ラジオ会館ビル屋上に人工衛星らしきものが墜落しており、周辺が警察によって封鎖されていたことに気付く…。
検証の結果、発明品の一つである電話レンジ(仮)が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そして、その偶然が全世界の未来を左右する出来事になると、世紀の大発明に浮かれていた「この時の」岡部自身は知る由もなかった……。 (by wikipediaより引用)
シュタゲプレイしました。因みにPSP版。
シナリオ(46点) ネタバレあり!
かなり面白い。しかし、物足りなさがある。
タイムトラベラーものとしてはシナリオ構成が見事で伏線回収を含め綺麗にまとまっている。
この類の作品のほとんどは細かい説明がなく、とんでもない設定や強引に押し通す事が多いのだが、シュタゲは科学的に無理なものは無理、可能性のあるものは可能と、論理的に事を進めているので説得力がある。
専門用語乱発なのだが、Tipsを含め綺麗に解りやすく説明しているだけにスラスラとテキストに入り込めるだろう。
・情報開示の多さ(伏線の見せ方)
割と突っ込まれている所が多い部分だが、私も感じた『物足りなさ』の理由がこれに当てはまるかもしれない。
世界観が複雑さ故にかもしれないが、不必要な情報開示は必要なかったのではないだろうか。この手の作品に関しては余分な情報開示は先が読めてしまう懸念から緊迫感や衝撃感が希薄になってしまうリスクがある。
伏線の見せ方が安易なために(解りやすい、または想像しやすい)、あれこれ想像してしまうが物語に引き込む故の方法としては演出が上手いと思うんだけど、意外性がほしい。
シナリオ構成が巧みな分、過程をなぞる分には安定したクオリティがあるのだが、結果冒頭へと収束していく事が徐々にわかるので、盛り上がる反面鋭い方は先が読めることで盛り上がりに欠けてしまう心配性も出てくる。
予定調和内に収まってしまい、如何にも優等生的な意外性がないシナリオになっているのだ。
特にバタフライ・エフェクトを意識したラストを見る限り、よくあるタイムマシーンものをより丁寧に描写し、よりギャルゲーに近い作風に変えただけでもあるので、もう少し意外性があっても良かったかな思ってしまう。
・ループものならでは。
比較対象に上げるべきではないと思うが、類似したタイプのADVの中では私的に最高峰とも言える『EVER17』があるのだが。
どちらもシナリオ構成は比類なき出来なのだが、ループかつ先が鮮明となっているシュタゲとは違い、EVER17は時間軸を巧みにいかした伏線の見せ方、回収方法が巧みで、見ていて緊迫感と衝撃感が半端じゃないんだよね…。
1回限りの勝負で、一度ネタバレしてしまえば、それこそ面白さが半減どころかすべて失われるようなリスクとの大博打がたまらなく緊迫感を与えるんだよね。
伏線の見せ方もある程度抑えて、一気に爆発させる過程がとにかくうまい。細かいことを言えば色々と突込みはあるだろうが、初見でのインパクトではシュタゲはEVER17を超えることがなかったので。(メインも、これも類似した作風または構成なので初見の方がインパクトを植え付けられる点は否めないが)
シュタゲは確約された未来に対し必死にあがく面白さはあるが、タイムリープというループを重ねることで運命を変えていくので(主人公は絶対に死なない)、更にDメールを打ち消すという目的があるからこそ、意外性というものがなくループならではの固定的な展開になってしまったのではないかと。
結果的にプロローグに収束するいたちごっこってわけだし、当然ラストの展開はシュタインズ・ゲートへ収束する為に動いているので違う結果にはなるのだが。
まっどちらの作品も良し悪しがあるので一概にどれが良いとは比較できません…w
・キャラクターに魅力がある
上記のように結果が解る展開にどのように働きかけるか、キャラクターの魅力がシュタゲにはあるんだよね!
まゆしぃの死を回避させようと必死になるオカリン。冷静に分析し助言を与えてくれるクリスティーナ。シナリオ構成とは別に人間ドラマがしっかりとしており、それぞれ与えられた役割通りに、ここぞというところで爆発してくれる。10章の因果律のメルトや透明のスターダストはドラマとして集約される最大の見せ場での感情移入度は半端ない。
『失敗したことも含めて、自分の人生なんだから』
クリスが持つ信念。収束していく結果を知りながらそれ受け入れる心の強さ。
因果律のメルトでかなり心を揺さぶられました…。
『失敗した×∞』
鈴羽が書いた手紙に、彼女持つ強い信念と結果に強い絶望感を抱きました…。
オカリンの虚言癖がシュタインズ・ゲートで生かされている点など一人一人の言葉に意味を見出して行動しているので薄っぺらくないんだよねー。
ただし、個々のルートに関しては矛盾やオカリンの目的が外れてしまうので、あくまでもまゆしぃルート、クリスルート、真EDのみの評価。
ルカ子EDはアトラクタフィールド無視展開で進んじゃうのでちょっとひどい。
いつの間にかSernどうこうではなく、まゆしぃ、クリスの為に行動している点が如何にもって感じ。
キャラクター(14点)
■ヒロイン
どのヒロインも個性的で魅力的。
それぞれ役割がはっきりしていて、会話も中弛みすることなく進むのでテキストを読んでいて面白い。
特にクリスは天才、ツンデレ、重度のネラー…etcと様々な魅力フラグが立ちまくりな件。
3トリオwithまゆしぃ(雰囲気)のラボメンはかなり良い。
■主人公
厨2病主人公。
うざい絡みが逆に笑えたので個人的には許容範囲。
何故あそこまで厨2病設定があったのか不明だが(まゆしぃとの過去の関係か)、中盤以降の豹変ぶりは要注目。最後は精神もズタボロ。
感情の起伏が激しいので大事な局面に陥った際の葛藤が良く描かれていて、ヒロインとのシンクロ度抜群、感情移入OK。
システム(12点)
■インターフェース
おふぅ…。PSPだから…いや~ギャルゲなどADVって基本PCでしかしないんで、ハードじゃほとんどしたことないんだよね…。
スキップ機能=Rボタンが辛いし、LOADすると過去ログ見れなくて、中途半端に終わると前後がどうだったかわからんし…。
如何にタイミングよく終われるか=寝不足というタイムリープに陥りました…orz
LOADINGも遅いので時間差にイライラ。だが面白ければそれでよし。
携帯を使ったトリガーシステムは面白い。メールを機に、クリスやまゆりの心境が変化していく過程も見ていて面白い。
タイミングなどの問題もあるので手放しには褒められないシステムだが、斬新的ではあった。Trueへ行くフラグがわからんかったしw
■CG鑑賞
全72枚(同シーンで複数枚は含まず)。
ムービーは全12。
CG & BGM(11点)
■キャラ絵 / 背景画
huke氏担当。
目が特徴的で、着色なんかなんか微妙に手抜き間に見えたりしますが、あの荒さが逆にいいかも。
イベント絵と立ち絵のギャップに違和感が…。かなり独特な描画されています。
クリスや鈴などもそうだけど一枚絵の崩れ方が立ち絵と違ってどうも微妙さが…。
後、オカリンの声優さんの声がとにかく聴きとりづらかった…orz
■BGM
全36曲。歌つき8曲。
PSP版はPCや箱とは違い一新されたOP。宇宙エンジニア。
全体的にボリューム感はあり、雰囲気のあるBGMに仕上がっているとは思う。
いとうかなこの声の張り具合が雰囲気出ていていい感じだ。
BGMの方はやや印象不足か、ここぞという時の印象が残る曲が少なかったかもしれない。
その他(3点)
エロゲー例え、オタク用語満載で、とても優しくタイムマシンについて語ってくれています。その熱中ぶりにはシステムと相俟って寝不足に陥るほどに…orz
総評(86点 Aランク)
素直に面白かったですよ。引き込まれる要素もあり、無理のない安定感のあるシナリオ。
それでいながら、伏線の回収方法も見事で綺麗さっぱりです。(一部疑問もあるが)これだけ丁寧に描かれたADVなら安心して楽しめること間違いありません。
Nitro+の作品は安定感あるので外れが少なく楽しめます。
私的にはEVER17をプレイしていなければ間違いなくシナリオ構成だけを問えば最高の作品になっていたことは間違いありません。
私にとってEVER17の衝撃度が半端じゃなかったので、インパクトが弱まってしまった事が最大の要因と…。
システムにやや難ありですが、とにかく面白いのでお勧めできる逸品です。
■OP STEINS;GATE(PSP版) 『宇宙エンジニア』 歌:いとうかなこ
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